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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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夢を見た。



黒子を、抱く夢だ。


細い黒子の身体を組み敷いて。

黒子は自分を受け入れていて、言い知れない快楽が脳髄を振るわせていた。
動くと、黒子から喘ぎ声が上がる。
苦痛と快楽を必死でやり過ごす顔が、艶めかしく、そそられる。
白い肌に残した痕が、いやらしく、派手に映る。

手がのばされ、自分の首に絡みついた。
自分を呼ぶ声が、酷く愛しい。

口付け、抱き寄せた。



…なんて夢だ。
重くため息をつく。

恐らく、昨日延々と黄瀬に黒子の魅力について語られたせいに違いない。
黒子が用事があるのでとさっさと帰ってしまったので、
なぜか2人取り残され黄瀬の話を聞き続ける羽目になったのだ。
黒子に気がないのかどうか問いただされ、何で男に興味を持たなくちゃならないんだと返したら、
黄瀬はやたら黒子について語り始めた。
黒子の肌がどんなに白いかとか、上目づかいがやばいだの、息遣いだのとひたすら言われ続けた。
適当に流して聞いていたはずだったが、存外頭に残っていたらしい。

確かに、夢の黒子はやばかった…が、そういう問題ではない。
とにかく、朝の準備をして着替えると、学校へ向かった。

「火神くん、おはようございます」
「おー…」

黒子が昨日の夢を知っているはずはないのに、違和感を覚えて、目が合わせられない。
妙にどぎまぎし、会話がぎこちなくなる。
なるべく黒子の方を見ないようにし、平然を装うだけ。

それでも唇に触れてみたいとか、どんな顔をするのかとか、いろいろ考えてしまって、落ち着かない。
なんでこんなこと考えなくちゃいけないんだ。

何も思っていない。
何も感じていない、そのはずなのに。
 

案の定、部活でもミスばかりやらかした。
監督にもキャプテンにも怒鳴られる。
なにくそと思うが、どうしても、黒子に目が行ってしまう。

お前、影薄いんじゃないのかよ。
なんで変に目につくんだ。

おかしい。

お前のこと好きなのは、俺じゃなくて、黄瀬のはずなのに。

「火神くん、今日は調子悪いですね」
「うるせぇよ…」

目を合わせられずに答える。
馬鹿野郎、こんな時に話しかけてくるんじゃねえ。

「ひょっとして、僕に欲情でもしました?」
「っぶはっ!!!」

思いっきりスポーツ飲料を噴出した。
周りの目が痛い。
恐らく会話は聞こえなかっただろうが。

「馬鹿野郎!何言ってんだ!」
「いえ、そういう時の黄瀬くんに、よく似ていたので」
「…ふーん…」

あいつに似てるって言われるのは何だか癪だな、と思いながら息をついた。
つーかあいつはバレバレすぎだ。
ちょっと待て、俺は今そんな風なのか!?

いやそれはないと思いながら苦虫を噛み潰していると、黒子がふっと笑った。
珍しい表情に、少し興味がわく。
後で思えば、こんなこと聞かなければよかった。

「何笑ってんだよ」
「いえ。…火神君になら、欲情されてもいいかと思いまして」
「は!?!?」

さらりと爆弾発言を一つ落として、黒子は給水を終えて去って行ってしまった。



爆弾発言にもほどがある。



結局、俺はその日からしばらく、まともな思考を失って狼狽え続けることになってしまったのだった。 
 




 

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