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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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いつからか、眠れないときは、それを取り出す癖がついた。


ただ時計としての役割しか果たさない、地味で、目立たない時計。
まるで自分のように無個性だ。
彼もそれをわかってボクに与えたのだろうか。
それとも、彼がそういったものを好きなもの好きなだけか。

時計の音は落ち着く。
彼から貰った時計。

耳に当てて、横になる。
音にだけ集中して、何も考えないでいられる。


こんなふうに頼りにしていることなど、絶対に知られたくはないけれど。


傍に居られないならこれぐらい許されてもいいと思う。
コチコチと音を立てる飾りのない時計に口付けた。
これをくれた彼は、今、何をしているだろうか。

浮かぶのは、ゴールに向かってひたすらボールを放るあの後姿。

もうきっと、こんなものを与えたことすら彼は忘れているのではないだろうか。

そう思うと未だにこれに頼っている自分が、途端に惨めになったけど。


もう通い合わなくていいと思った。


そうすれば別れる恐怖におびえなくてすむ。

心平安でいられる。



物のようにただそれだけで完結して変わることなどなかったら。



全部忘れて、眠りたい。
時計の音はゆっくりとそれにボクを導く。


彼の夢を見るかもしれない。



そんなことを思った。

でも、夢でならいいだろう。


それだけで完結しているのなら。

それだけで、先などなくて、何も面倒なことがなかったら。


つらくても悲しくても傍にいられたらそれだけで。




ただ、それだけでいい。

きっと。






 

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