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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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(黒子失踪直後)


2学期が始まってすぐ。
集会の前にレギュラーに招集がかかった。
 



その理由はわかっている。
全中3連覇を無事成し遂げたからだ。
賞状とトロフィーを貰っている。
去年も同じことをやった。
レギュラー全員が雛壇に上がって、キャプテンと副キャプテンがそれを受け取ってた。

経験者が多数で、今更何の説明をするんだという空気すら流れている。
どうせ立っているだけなのだから。
当日の興奮はもう冷めてしまっていて。
はっきり言って、別に、余計なことだと思った。

「…よし、集まったな」
「どーせ立ってるだけでしょ?いいじゃん」
「ちゃんと聞け。まあ校内の人間しかいないから大して格好つける必要もないけどな」

あれ。
何か、違和感。
なんだっけ。
何が足りないんだっけ。

「赤司、黒子がいないぞ」

そうだ。
黒子っちが、いない。
ホントに。

いつもはいないようでもちゃんと、いるのに。
呼ばれれば返事をするのに。

「テツヤか。いいんだ、テツヤはいなくて」
「は?」
「どうしてッスか?」

まさかあんな言葉が出てくるとは思わなかった。

「アイツはやめた」
「…は?」
「まじ?嘘でしょ」
「嘘じゃない。退部届もちゃんとある」

さっと取り出されたそれを奪い取ったのは青峰っちだった。
無地の便箋に書かれたそれ。

一身上の都合により、退部します。黒子テツヤ

個性のない整った字。

「は?なんでだよ。意味わかんねぇ」
「理由は」
「聞いてない。電話もつながらないしな」
「クラスにはいなかったの?」
「見当たらなかったな」
「そんなわけはないだろう」
「いなかったんだよ。僕らに会うつもりはないらしいな」

「…オレ達相手に、ミスディレクション使ってるってことッスか…?」
「ああ。その通りだ」
「…峰ちん、また何かしたの?」
「してねーよ!!」
「何か思うところがあったんだろう」
「何でキャプテンはそんな冷静なんスか…?」
「予想の範囲内だ」
「何?」

どういうことだ。
キャプテンだけに話でもしていたとでも?

「最近ずっと様子がおかしかった。僕らにはもうついていけなくなったんだろう」
「わけ…わかんないッス!!」
「僕に怒鳴るな。推測だ」
「それにしては随分わかった様子だな」
「さあ。でも仕方ないさ。もう僕らには何も言うことがないから消えたんだろうし」

「…っざけんな!」
「切れても仕方ないだろう。もうテツヤは僕らを見限ったんだ」
「何を根拠に言う」
「会おうともしないのがその証拠さ。今までなら、真っ向から言ってきてた」
「……確かに」

「…へー。黒ちんそんなことするタイプには見えなかったけどね」
「実際そうだったんだから仕方ないんじゃないか。大分、疲れてたみたいだし」
「…それが何の関係があるんスか?」
「僕らにもう意見する余力も残ってないんだよ。もうほっといてやれ。アイツはここまでだよ」
「あ?」
「どういうことだ」

「アイツにもう伸びしろはない。後はおいていかれるだけだ。僕らにね」
「……」
「ついてこさせても哀れなだけだ。もう放っといてやれ。アイツが僕らから離れることで幸せになれるんならそれでもいいだろう」
「…そんなことないッス!」
「別にわからなくてもいい。でも、お前達が追う必要もないさ。お前たちにもうアイツは必要ない」
「そんな…」
「…まぁ、な」
「青峰っち!?」
「アイツがいなくても勝てた。…だろ」
「………」

それは、そうだけど。

「実質もうバスケ部としての活動は終わりだ。今更皆で集まって何かする必要もない。いい機会だろう」

キャプテンは冷静に告げる。

その顔には怒りもあせりも悲しみも何もない。
ただいつもの表面だけの穏やかさ。

「これからは高校進学のことを考えないとな。ちゃんと考えろよ。金だけで判断してたら酷い目みるぞ」
「…………」

沈黙が落ちる。

どうしたらいいのかわからない。
会いたい。
会って真偽を問いたい。
でも会えないのだろうか。

本当にもう会えないのだろうか。

まだ全然実感がなかった。


これは何かの嘘で。
今日部室に行けばそのまま会えるような気すらするのに。

「さて、そろそろ時間だな」
「…赤司」
「…気になるなら後で確かめてみるといい。止めないよ」

そう言って、歩き出す。

皆動揺を隠せなかったけど、続いた。
誰もがまだ受け入れられなかった。



その後大挙して黒子っちの教室に押しかけて。
それでもいなくて。

数日間追い続けた。
授業中にはいても、休み時間に入るとかき消すように姿が消えた。

あまりにも上手なかくれんぼだった。




1人、また1人と諦めて。
諦めきれないのはオレ一人になった。


誰もが仕方ないと言うようになった。

その仕方ないは、何かに似ていた。



結局オレたちはそのまま半年を過ごしてしまった。

出会えることもないままに。

わかりあうことなどできないまま。





誰にもどうしようもできなかったんだ。


黒子っちが本気で消えようと思ったら誰にも止められなかった。


なんてもろい関係だったんだ。




オレ達は本当に黒子っちのこといらなかったのかな。



会いたかったけど会って何を言うのかすらはっきりとはしなかった。





ただ傍にいたかったのに。


それじゃ駄目だったのだろうか。






そうなんだろうな。

そうじゃなきゃこんなことにはならなかっただろう。




何で気付けなかったんだろう。



何でなんで。


その繰り返しで先に進めない。





寂しかった。


悔しくて悲しくて。


熱心だった海常に親と話し合っていくことを決めて。


いつか出会えたとき胸を張れるようにただトレーニングを重ねた。




会えるかなんてわからなかったけど。







それぐらいのことしかできることはなかったんだ。







どうしたらいいのか、教えてほしかった。



願いは単純だったのに。

ただ会いたいだけだったのに。






 

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