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「でもこれ多分走っても降られちゃうッスよ?」
「なら自分だけ傘買ってろよ金持ちが」
「ヒドッ!」
「もー諦めればいーじゃん…」
「最近の雨は酸性が強いので髪によくないらしいですね」
「ハゲるってことか」
「じゃあ尚更買いましょーよ!」
「紫原君どうします、ハゲてもいいんですか」
「それはやだ」
「なら走るしかねーだろ」
「あー降ってきた…」
「うわーハゲるハゲる!!」
「何で楽しそうなんスか!!」
「あ、黒ちん頭いー、タオルで隠す作戦?」
「バスタオル的なものがあれば一番強いでしょうけどね」
「プロはビニール袋でガードするらしいぞ」
「嫌ッスよそんなカッコ悪い!!」
「っつーか緑間傘差してるし」
「今日のラッキーアイテムなのだよ」
「…たまには役に立つんスね」
「たまにはとはなんだ」
「折り畳み傘くらいは常に携帯しておくべきかもしれませんね」
「めんどいよー」
「キミはなんでも面倒なんでしょうが」
「でも折り畳みって濡れた後畳んだりするのが確かに大変なんスよね」
「男なら黙って濡れてーよな」
「でもハゲは嫌だと」
「ったりめーだろ」
「無駄話してる暇あったら、さっさと行ってください」
雨の中、走って走って。
跳ねる水も、肌に張り付く髪や服も。
嫌になるほどの蒸し暑さも。
誤魔化してしまえるぐらいに楽しかった。
そんな、かつての日。
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