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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
突然原因不明に体調を崩して、3日。
黒子は異様な体の違和感で目を覚ました。
酷い寝汗。
タオルで顔を拭い、スポーツドリンクを口に含む。
動悸がする。
胸に手を当てると、不自然な感触がして、黒子は手を止めた。
…やわらかい?
胸元を開くと、膨らみが目に入る。
なんだこれは。
ふと思い当って下も確認する。
…ない。
余りのことに思考が停止しそうになる。
結局気を取り直して頼ったのは、カントクだった。
『あ、もしもし、黒子君?熱は下がったの?』
「いえ、あの…」
『…どしたの?』
「…何か、女の子になったみたいなんですけど」
『………はあ!?』
結局黒子は、適当な服を着て病院に行き。
その結果を後ほど報告することになった。
病名、妄想小説性異性化症候群。
小説や漫画などによくある病で、突如身体の性別が反転するのだという。
数日で戻ることもあれば、永遠に戻らないこともある。
扱いは基本的に、性同一性障害と同じと判断されている。
特に元が男性の場合が適応が簡単なようで、このまま男性の制服のまま学校に通ってもよく、男子バスケの試合に出ることも構わないそうだ。
とりあえず試合に影響は出さなくて済むだろう。
黒子はほっとして、その旨をリコに報告する。
彼女もそれは同じだったようで、よかったわと一言言って、少し考える。
『黒子君、もう体調は悪くないのね?』
「はい」
『そう…。じゃあ明日から学校よね。お母さんから色々教えてもらえそう?』
「…何をですか?」
『女としてのあれこれよ!』
「…いえ」
『…わかったわ。じゃあ私が教えるから、今から家に来なさい』
「あの、部の方は」
『だいじょぶ、勝手にやらせとくわ。じゃ、後でね』
「…はい」
よくわからないまま、黒子は、そのままの足でリコの家に向かった。
リコは来た黒子を見て、ホントに女の子になってる…と呟く。
「身長まで縮んじゃって…」
「…そうですね」
「157ね」
「…そうでした」
そのまま家に引き入れられ、とりあえずシャツだけになれと指令される。
黒子が脱ぐと、リコはその体を嫌そうな目で見た。
「…どうしました?」
「いや別になんでもないわ。はい、じゃこれ、晒ね。胸抑えるやつ」
「?」
「あのね、試合に出るのにタンクトップだけなんてセクシーな格好させられないわよ。周りだって可哀そうじゃない」
「…そうかもしれません」
男として、それはあまりよくないということは実感した。
自分がその対象になるというのは、どうも気持ちがよくないが。
晒を巻くのは中々時間がかかったが、とにかく練習しろと言われて、了承した。
その後は無地のキャミソールを渡される。
その儚さに眩暈すら覚えた。
「いつまで続くかわからないから、私ので悪いけど。ちゃんと洗ってるから気にしなくていいわ」
「あ、はい。大丈夫です」
「長くなるようだったらちゃんと下着も買わなきゃね…。とりあえず、他にはTシャツと短パン貸すわ」
「ありがとうございます…」
できれば長くなりたくないものだ。
そう思いながら、リコの出してくれる着替えを受け取る。
確かにこれだけ体格が変われば、シャツが随分大きくなってしまうだろうと思った。
「…後は…トイレとかは、男子トイレのになるわよね。着替えは…トイレの個室とかでやってくれる?」
「はい」
「…うーん…後は…生理かしら。わかるわよね?」
「…はい」
「多分お母さんのが家にあると思うから、事情を言って一応持っておきなさい。まあ万が一学校でなったら私に言ってくれたらいいけど」
「…はい」
黒子は、嫌そうな顔で頷く。
リコは息をついて、背中を叩いてやった。
「まあ嫌だろうけど、貴重な体験じゃない。楽しんだらいいわよ」
「…すごく嫌です」
「まあまあ。とにかく、慣れないうちは無理しないように。あ、バッシュとかも小さくなってるわよね…。暫くは私の靴かしたげるわ」
「はい。すみません」
そして翌日。
朝練の段階で、黒子が女の身体になってしまったこと、でも法律的に試合には出れるし問題ないので大丈夫だということ。
あんまり気にしないでやって、という旨がカントクより皆に発表された。
「いや気になるだろ!」
「大丈夫よ!黒子君なら気にならないわ!」
「無茶苦茶じゃね!?」
「…まあ、普通にしてくれればいいので…」
最初は戸惑いも大きかったようだが、黒子があくまで自然体でそして存在感がないのであっという間に馴染んだ。
以下話にもなっていない会話達
合宿にて。
「黒子君のお風呂どうしよっか」
「別に男湯でいいですけど」
「なっ!?」
「ちょっ!?!?」
「それは駄目だ!!やめとけ!!」
「そうよ黒子君駄目に決まってるでしょ!?!?何言ってるの!!」
「だってボク男ですし」
「体は女の子でしょうがー!!」
「黒子。思春期の男をなめたらだめだ。オレ達の精神の為にもオマエの体の為にも風呂は別々にすべきだ。な?」
「……わかりました」
「っほ…」
「女湯で私と一緒に入ればいいじゃない」
「それはいいです」
「なによ私の裸が見られないとでも言うの」
「ボクは男です」
「カントク…それセクハラだから」
「…じゃあ交互に入ればいいわ。女私たちしかいないし」
「ボクを数に含めないでください…」
+秀徳
「へーそういうことあんのねー」
「……」
「そうですね。ボクも、驚きました」
「…ねー触っていい?」
「……は?」
「胸」
「っ高尾!!」
「うわいって!!真ちゃん落ち着けよ!!だってコイツもともと男なんじゃん!!」
「……流石に、付き合いの浅い人に、それは無理ですね」
「なら真ちゃんならいーの?」
「高尾!!」
「……触りたいんですか?」
酷く冷たい眼だ。
「っ触りたいわけなどないだろう!!馬鹿め!!」
「だ、そうですけど」
「いやー真ちゃん照れてるんだって。んでいいの?駄目なの?」
「……別に触りたいんだったら触ってもいいですけど」
「!?!?」
「だって。よかったね」
「何がいいのだ!!」
「…あ、勿論火神君もいいですよ?」
「っーー!!!るせぇ!!話ふんな!!」
「うわぁ」
「?」
「なんかさー、オレさ、この合宿で試されてんのかっていう気になってきたんですけど」
「何だ急に」
「アレ」
黒子が着替えている。
上半身はむき出しで。
覆うのは晒しだけ。
「っーー!!!黒子ォーーー!!」
「…緑間君、どうしたんですか」
「止まるな!!服を着ろ!!」
「…はい」
止めたのはキミじゃないですかとか言いながら上を羽織る。
高尾は後ろでひたすら笑いを堪えていた。
なんだこれ。
「馬鹿かオマエは!!こんな人前で着替えるなどオマエには恥がないのか!!!」
「…いえ、見つからないと思ったので」
「まさか普段もこんなことをしているんじゃなかろうな!?」
「……黙秘で」
「ふざけるな!!とにかくこちらには高尾がいることを忘れるな!!絶対に見られない位置で着替えろ!!!」
+桃井
「きゃあああああ!!!噂には聞いてたけどテツ君可愛いいいいい!!!」
「あの、桃井さん、落ち着いてください」
「この服どうしたの?買ったの?っは!ひょっとしてリコさん…!!」
「そうよ、私のお下がりとか、一緒に買いに行ったりしたの」
「そんな…テツ君に好きな服を着せ放題だなんてなんて羨ましい……!!!」
「あの、落ち着いてください」
「待っててテツ君!!私すぐに家からお下がり取ってくるから!!あと今度一緒に買い物行こう!!滅茶苦茶可愛いの選んであげるから!!!」
「…行ってもいいですけど、服は、」
「じゃあ待っててねーーー!!!」
「………」
「凄いわねあの子」
「…よかったな黒子」
「…なにがいいんですか……?」