存在意義。



呼吸をするように、当たり前に必要。

この身体の一部。



何があっても失いたくなかったもの。

何があっても離したくなかったもの。



初めて与えられた存在理由。

初めて得た友人。

初めて得た力。

初めて見つけた喜び。



全部、全部。


なくした。


失った。






捨てた。








ボクをおいて。




なくなった。






ない。

ない。




どこにもない。










もう２度と、返らない。












泣きたかった。

叫びたかった。

喚きたかった。







なくなってしまいたかった。









激情を押し殺して選んだのは、消えること。


自分が最も嫌だった手段で、それを長所に変えてくれた全てに、別れを告げた。








その時覚悟したはずなのに。







終わらない絶望。


繰り返される痛み。








悲嘆にくれて。









いっそこの身が滅びれば。



何も感じなくなるものを。












愛しかったもの全てを箱に押し込めて捨てました。


失いたくなかったもの全て捨てました。


もうなにもありません。


世界は真っ暗です。


何にもありません。


この世は地獄です。










もうどこにも行けない。


どこに行く気だって、起こらない。








ただ立ち止まってどこにも行けず、おいていかれ、見えなくなる。













どこにも行くことなんてできない。












どうやったって何ももう戻りはしないのだ。













一生この欠落を抱えて。



生きていくことしかできない。