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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
「暇だなー」
合宿を終えて。
大半の荷物をもった先行組とは別に、暫く練習をした後続組が、バスを待つ。
「…遅いな。予定よりもう15分も過ぎている」
「混んでるんスかね?」
「早く家帰りたいんだけどー。ここ何もないし」
「…今連絡が入った。事故があったとかでバスが1時間遅れるらしい」
「まじかよ!」
「えーちょっとまじ暇なんだけど」
「…よし、じゃあかくれんぼでもするか」
「何スかその幼稚な感じ!」
「まあ時間つぶしにはいいだろう」
「キミたちが隠れられる場所がありますかね…」
「ってかテツ有利すぎじゃね?」
「馬鹿馬鹿しい。なぜそのような子供っぽいことをしなければならん」
「まだ子供なんだから、今のうちにしておくんだよ。鬼は…テツヤ、お前がやれ」
「…ボクですか」
「そーだね、黒ちん忘れて帰っちゃまずいし」
「…確かにそれはイヤですね」
「じゃあ決まりか。テツそこで100秒数えてな」
「…じゃあ、探しますよ」
「…。なんでそんなところに突っ立ってるんですか」
「参加するとは言ってないからな」
「……そうですか」
「それに時間の監督と連絡役の仕事もある。いいから探して来いよ」
「…お疲れ様です」
「…緑間君」
「…見つかったか」
「あんまり隠れる気はなかったみたいですけど」
「そこまでむきになることでもあるまい」
「まあ、保護色ですから、もともと見つけにくいのかもしれませんが」
「服で見分けられるだろう。馬鹿なことを言うな」
「まあ、そうなんですけど」
「…髪で見分けるなら、一番見つけやすいのは赤司だろうがな」
「ああ、そうですね。補色ですから」
「自然にはめったにない色ということもある」
「紫原君もですけど。…赤司君は解散地点にいますから、そこで一緒に待っててください」
「わかった」
「あ」
「葉っぱ、ついてますよ」
「?」
「肩です」
「…ああ。すまんな」
「背中にもついてますね」
「目ざといな」
「キミは、こういうみっともない所を人に見せるのは嫌でしょう?」
「それはそうだが。だからといって、オマエに甲斐甲斐しく世話を焼かれる理由もない」
「チームメイトじゃないですか。キミだって時々余計な小物を持たせてくるでしょう」
「あれは、必要だからだ」
「まあ、葉っぱをつけてる緑間君は中々可愛くて見ものですけどね」
「…馬鹿にするなよ」
「してません」
「…はぁ。さっさと他の奴らを探しに行くのだよ」
「そうですね。じゃあ、また後で」
「…黄瀬君隠れる気あるんですか」
「っわ!!…吃驚した、いきなり後ろからはないッスよ~」
「それは、すみません」
「いや、さっきまでここに隠れてたんスけど、どーにも狭くって。腰が痛くなってきたから休憩してたんス」
「…まあ、確かにキミにはこの遊具は小さいかもですね」
「でしょ?やっぱ隠れるとこないって~」
「まだ缶蹴りとかの方がよかったかもしれませんね」
「うわー、すごい懐かしいッスね!」
「大抵は缶じゃなくてボールとかでしたけど」
「そだね、缶だと汚いし」
「運動にもなりますしね」
「あー、あれ結構本気で走らないといけないもんね」
「疲れるからボクは鬼やりたくないですね」
「あはは、確かにあれ鬼大変ッスよね」
「かなり体力いります」
「特に相手がねー、バスケ部だと持久力半端ないし」
「全くです。キミたち相手にそういう遊びは無謀ですよ」
「そーゆーの、青峰っちとかむきになりそうだしね」
「怖いですね」
「でも、流石に黒子っちには手加減するっしょ」
「それはそれで、腹が立ちますけど」
「あー…黒子っち、そういうとこは男だよね」
「誰だってそういうものだと思いますよ」
「でも、結構諦めてる人とかも多いっしょ。それに、疲れてるときとか、交代しよっか、とか言う人もいるじゃない」
「ボクは、あれ嫌いですね。まあ、それで喜んでるのなら文句は言いませんが」
「ホント、黒子っちカッコイイッスよ」
「…意地になってるだけ、とも言えますけど」
「そんな、自虐しなくても」
「諦める気持ちもわからなくもないですから」
「…でも、諦めないからこそ、黒子っちは凄いんだと思うよ。オレはね」
「…ありがとうございます」
「いえいえ」
「…それじゃ。次、探してきますね」
「あっハイ。気を付けて」
「…コラ、何寝てるんですか」
「んー?だって疲れてるんだもん」
「かくれんぼの最中に寝ることがどれだけ危険なことかわかってないみたいですね…」
「置いてかれるから?」
「探してる方が上手いこと見つけられなかったら、大事になりますよ」
「でも、見つかったじゃん」
「それは結果論です。バスがきた時キミが寝てて見つからなかったら大変ですよ」
「あー、それは確かに滅茶苦茶怒られるかも」
「でしょう」
「でももう場所わかってるからよくない?時間来るまで寝てていい?」
「いいわけないでしょう。何でボクがいちいちこんなところまで呼びに来なくちゃいけないんですか」
「いーじゃん、どーせすることないんだし」
「ボクがそこまでする理由もないですよ」
「ねーお願い」
「嫌です。起きてください」
「ならそこまで運んで」
「…できるわけないってわかってて言ってますよね?」
「うん」
「…はぁ…そろそろいい加減にしてください。赤司君呼んできますよ」
「えーもうめんどいなー…。だって座る場所ないんだもん」
「若くて筋肉ある癖に何言ってるんですか」
「それでも疲れるんだってー。すぐ倒れる人にはわかんないよ?」
「…すぐに倒れる人の気持ちも、キミにはわかりませんけどね」
「あれ、怒った?」
「怒ってません。地べたに座ればいいでしょう」
「えー汚れるじゃん」
「いつもそんなこと気にしてないじゃないですか」
「気になるときは気になるし」
「…はい、とっとと出てきてください。まだ探す人残ってるんです」
「しゃーないなー…」
「…お、見つかったか?」
「…凄い所にいますね」
「別に、木ぃ登っただけだろ?」
「…まあ、キミだったら足が届くんでしょうけど」
「あー、オマエじゃちょっと思いつかねーか」
「……」
「…ほら、来いよ」
「え、登れってことですか?」
「それ以外に何があんだよ。手、貸せって」
「…木登りとか、子供じみてませんか」
「それを言うならかくれんぼ自体そうだろーが。他にまだ見つけてない奴いんのか?」
「いえ、キミが最後ですけど」
「ならいーだろ。ほら、来いって」
「……」
「よっと…そこ足かけろ」
「っ…折れませんよね」
「いやオレ登ってるし平気だろ」
「…そうれもそうでした」
「まあ虫とかもいねーみたいだし、木登りするにはいい木だぜ」
「…詳しいですね」
「まあガキん頃は色々遊びまわったしなー」
「桃井さんも大変ですね…」
「バスケがやっぱ一番面白かったけどな」
「…そうですね。簡単に想像できますよ」
「あ?」
「キミのバスケ以外には凄く飽きっぽいところが」
「…んなわかりやすいか?」
「わかりやすいです。…ああ、でもキミは、高い所も好きでしたね」
「まあな。気持ちいいだろ」
「…確かに」
「オマエも、本ばっか読んでないで、たまにはのんびりしろよ」
「…本読むのも、リラックスできますけど」
「頭使うだろーが」
「…そうですかね…」
「黒子っちー、どこッスかー!?」
「…呼ばれてんな」
「…そろそろ、時間でしょうか」
「あー忙しーな、落ち着く暇もねぇぜ」
「その割には、結構楽しめたみたいですけど」
「まぁな。オマエもだろ?」
「…そうかも、しれません」
「よっしゃ行くか、テツ!」
「はい」
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