[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
どうしたと言えば、何でもないと返す。
何を訪ねても同じこと。
しつこく言葉を重ねれば、鬱陶しいとばかりに離れていく。
これが、ぎりぎり黒子にできる甘えなのだと気付いたのは、いつだっただろうか。
いつも以上に虚ろな目をして、手を伸ばせばすり抜けそうに存在感を薄くして。
迷い、弱り切った黒子は、ただ黙り込みこうして身を任せる。
弱音を吐くことも、嗚咽をあげることも、しない。
それでも、困窮しているのだと。
つい最近、知った。
身を寄せられるということは、まだ、頼られているということではあるのだが。
それでも、こうしていて何か意味があるのかと思わざるを得ない。
何か言うのなら励ましようもあるだろうに。
オレ達の間には見えない境界線が存在している。
それ以上には近くなりえない。
「…こうしていて、何か、オマエにメリットはあるのか」
「…まあ、キミにはないでしょうね」
「……質問に答えろ」
「…落ち着きます」
「……」
それなら、まあいいのだろうか。
随分と甘いものだ。
こんな曖昧な関係など鬱陶しいだけのはずなのに。
「今日、泊まって行ってもいいですか」
「…何?」
「最近、よく眠れないんです」
「…その理由を話す気はないのか」
「……。多分、キミは、馬鹿にするだけですから」
届かないのだ。
理解しえない。
それがわかっていて、何故、それでも傍にいようとするのだろう。
オレにはコイツの考えることが全く分からなかったが。
この距離をどうする気もない自分も、またどうかしているのを知っていた。
泊まって行けと告げて。
黒子がどこか安堵した顔をすれば、それでいいと思ってしまうのだから。