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「…何しに来たんですか?」
「うん。ちょっと色々めんどくて」
「はい?」
「あの。…なんで入ってきてるんですか」
「眠いから」
「別のベッド使えばいいじゃないですか」
「寒い」
「すぐあったかくなりますよ…」
「やだ。眼覚めちゃうじゃん」
「もういっそ起きればいいと思うんですけど」
「もう眠いからやだ」
「ボクが折角温めたので、それをキミに使われるのはちょっと…。不条理です」
「いーじゃんけちけちしないでよ」
「休む必要があるからここにいるんですけど…」
「無駄口叩くから休めないんだよ」
「…凄く狭いです」
「ベッドが狭いんだよ。足伸ばせないし」
「丸まられると余計に場所取られるんですけど…うわ、手冷た過ぎです」
「暖めてよ」
「ボクが寒いです」
「黒ちんうるさい」
「誰のせいですか」
「もう諦めなよ」
「迷惑だってわかってるならやめてくださいよ…」
「だっていーじゃんこんなの。たいしたことじゃなくない?」
「…本気で寝るんですか」
「うん」
「…誰かに見られたら変な誤解を受けそうですね…」
「大丈夫、黒ちんなら見つかんないよ」
「そういう問題なんですか?」
「そーじゃない?」
「…腕、重いです」
「仕方ないじゃん、他に置くとこないんだから」
「…はぁ。キミと話してると力が抜けますね」
「ふーん」
「仕方ないので我慢しますよ」
「うん。そーして」
「たまにはボクの話も聞いてください」
「だまにはね」
「全然聞く気ないでしょう…」
「さーね。じゃーおやすみ」
「……おやすみなさい」
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