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かけられる重み。
触れた場所の熱。
全部全部本物のようなのに。
彼が今こんなところにいるはずはないのだから。
重たいのに動けない。
折角夢なのだから楽しめばいいと思うのに。
ここにいる彼がいつの彼なのかわからない。
起きた彼がボクに向かって微笑むのか、つまらなそうに息をつくのか。
相変わらず僕は臆病者だ。
夢の中ですら彼と向き合うことを恐れている。
1人では戦えない。
折られてしまう。
本当は戦いたくなどない。
供にいられさえすればそれでいい。
でももう彼にボクは必要ないのだから。
起こすこともできずにただ時を過ごした。
無防備に寄せられた身体が、愛しかった。
それだけで今が永遠であればいいと願った。
それ以上はもういらなかった。
それだけでも、十分すぎた。
それすらも夢の中の出来事なのだけど。