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オレを叱る教師の声が、喧しく響いている。
はいはいと、流してしまえるほど似たようなことしか言われていない。
同じことを何度聞いただろうか。
それにしてもよくもまあ同じことを何の心にも届かない言い方で話し続けられるものだ。
アイツの方が、よほど、上手かった。
周りが呆れてしつこく言ってくるのも諦めてくるような中。
アイツだけはホントに、しつこかった。
諦めなかった。
あの手この手で、挑発して、乗せて、なんだかんだで。
何度もそれで体育館に向かわされた。
机にも、同じだけ。
2年の夏、冬、春休み。
全部アイツがいたから乗り切っていたようなもんだった。
教師の声なんか何の意味もない。
バスケ部でエースだったからっていい気になってんじゃないとか。
は?って感じだ。
オマエにオレの何がわかるんだよ。
わからない奴にわざわざ教えてやる優しさは持たなかった。
どうせ理解なんかできっこなかったし。
オレを理解できる奴なんていない。
アイツだってそうだった。
きっと誰よりオレのことを理解しようとしてたアイツだって、もう、諦めたんだ。
もうかからない呼び声。
それならそれでいいと思ったはずなのに。
考えているのはアイツのことばかりだった。