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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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(赤司について 13巻赤司と会った直後)


「…ごめんなさい」
 



火神の、血の滲んだ頬に手を伸ばす。
まさか、こんなことをされるとは、思わなかった。

それは、そうか。

彼と、誰か仲介役を伴って会ったことなんて、初めてだったから。


でも、もう少し、予測できたはずだった。


全部を見せたいなんて思わずに、誰にも言わず一人で行けばよかった。
それでも火神君には見つけられたかもしれないけど。

「彼のこと、あらかじめ言っておけばよかったですね」

彼は、危険。
キセキの中でも、1、2を争う、危険さ。

絶対的な、王者。

平民たちの苦労や気遣いなど一切の役にも立たない。
ただ彼の気まぐれのみで全てが決まり、裁かれる。

ただそれだけ。

文句など言う術もない。

「…謝んなよ。オマエのせいじゃねーだろ」
「…それは、そうなんですけど」
「…昔から、あんなんだったの?」

完全に腰が引けている様子で、降旗君が、問うてきた。

彼にも、本当に悪いことをした。
先輩達を連れて行かなかっただけまだよかったかもしれないけれど。

「降旗君も、すみませんでした。嫌な思いをしたでしょう」
「いや、イヤっつーか…怖かったというか」
「あんなヤツにビビんなよ」
「火神だってビビってたろ!」
「ビビってねーよ!」

でも本当に無事でよかった。

あの勢いでまともに受けていたら、どんなことになっただろう。

そこまで酷いことにはならないと予想していたんだろうけど。
じゃなければあんな警察ごとになるようなことはしかけない。

「味方には、まだ少しは優しかったんですよ。…自分の言うことを聞かない人とか、馬鹿なことをする人には、厳しかったですけど」
「……なんか、あの人に会って、オレ、他のキセキの奴らがまだまともだってわかったよ」
「おい同い年だろ、ヒトとか言うなって」
「だってさ…なんか、格の違いっての?思い知らされたよ」
「思い知らされてんじゃねーよ!負けるわけにゃいかねーだろ」

「…勝つ気ですね」
「ったりめーだろ。負けてたまるかよ。…バスケじゃ、ちゃんとしかけてくるだろうしな」
「ええ。それは保証します。霧崎第一みたいなことにはなりませんよ」

卑怯な、泥臭い勝利を、そもそも彼は好まなかった。
どれだけ正当に、圧倒的に下すかを、好んでいたと、思う。

「…ソレ保障してくれるのは嬉しいけどさ、やっぱ、オマエってあっち側の人間だったんだな」
「……」

降旗君が、少し遠いものを見るような眼をした。

「いや、なんか、責めてるとかじゃないぜ?…なんつーか、対等に話してる感がすげぇなって」
「…そうでもないですよ」
「いやいやいや。…オレとかマジ、寒気がしたし。…一緒にバスケしたいとかさ、絶対思わないね」

「……場面が場面だったからだと思います。仲間として会えば、表面上は優しくしてくれますよ」
「表面上ってのがコエーよ!!」
「…まあ、仲良くするには少し問題のある相手であることは確かですけどね」
「……」

意外と、親しみやすい所もあって、魅力的に、笑うのだけど。
そんなことを話しても意味はなかった。

…未練があるように、見られたくはなかったし。
それに、あんなことをした人を、許せともいえないだろう。

「おい火神擦んなって!余計血が広がって悲惨に見えるよ!!」
「あ?マジか」
「…どうぞ、これ」
「ああ、サンキュ」

「っかし、本気でこんなことするヤツいるんだなー…」
「…ちょっと、変わった人なんです」
「ちょっとどころじゃねーと思うけど!?」
「っつーかヒトの鋏でこんなことすんなよな」
「…多分緑間君も思ってますよ」
「でも言わねぇのか」
「…今は気が立ってるみたいなので、控えたのかもしれません」

「…まあ昔の仲間にはそんなに本気で怒んねーのかもな」
「……さあ。今、彼が何を思ってるのかは、わからないです」
「…オマエらも複雑だなー…」
「…っと、とにかく今は、桐皇のこと考えないと!!ってか火神早く行かないと先輩達めっちゃ怒ってたよ!!」
「うおっマジか!!」

「…血は止まったみたいなので、大丈夫ですかね」
「そんな深ー傷じゃねーよ、行くぞ」
「…汗かいて血が流れたりしないといいんですけど」
「それ目立ちそうだな…」
「知らねーよ!もしそんなことなったら文句言ってやる…」
「…オマエって凄い奴だよ!尊敬する!」
「だからビビってんじゃねーって!!」

そうだ。

今は、赤司君のことを考えている場合ではない。
集中しなければ、勝てない。



いきなりの、因縁試合。



青峰君を、倒さなければならない。







覚悟は十分にしてきた。






後はただ集中して。

皆で、全力で挑むだけ。






そうすれば彼もそれを見て、印象を変えるかもしれない。

ただ、なめられただけでは、終われないと、思う。








彼のこと、こんな扱いではすまされては、たまらない。












やりたいと。












強く、強く思った。









 

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