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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
(鬱です。痛め)
テツが泣いている。
後姿を見つめているはずなのにそれがわかった。
声もなく、拭うこともせず、ただ、泣いている。
そしてその前に、もう一人テツが横たわっていた。
よく考えなくても異様な光景なのに当たり前に受け入れている。
紙のように白い肌。
帝光のユニフォーム。
胸から赤い液体が滲み出しては流れていく。
泣いている方の右手に、血の付いたナイフが握られているのに気付く。
そのナイフを振り上げて、テツが、自分を殺していく。
刺される方は悲鳴も上げずにされるがまま。
逃れもせず、眼を開くこともしない。
ただ赤い血が、全てを埋め尽くしていくだけ。
やめろ。
叫んだはずなのに、声にならなかった。
何も届かない。
テツが振り向いた。
唇が笑っている。
けれど、眼が、どうしても見えない。
さよならと、唇が動いた。
届かない。
同じ場所にいるのに。
オレはテツを救ってはやれないしテツだってオレを救えはしない。
それでもまざまざと思い知る。
オレが何をしでかしたのか。
なあ、オレ達、初めから、望みなんて持つべきじゃなかった。
一緒にプレイなんかして、楽しんだり、しちゃいけなかったんだ。
全部全部儚い幻想だった。
最初から何もなければ。
こんなに傷ついて、ボロボロになることもなかった。
ああ。
なあ、いっそ。
いっそ、2人で死んじまうか。
そう思ったら、テツが眼を閉じたのが見えた。
頬を涙が伝ってた。
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