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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
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(以前書いた、一緒に生きよう、と、お式はどうします?の続き。まあでも単体で読めます。女黒子で、青黒婚約中。婚約指輪はサファイア)


「サファイアって、心の綺麗な人が持つと、輝きを増すんだって」
黒子の指にはめられた婚約指輪を見て、まるで、自分がそれを貰ったかのように嬉しそうに、桃井は言った。
 



「ぴったりだね!」
そう言って天真爛漫に振る舞う彼女にこそ、それが似合うんじゃないかと黒子は思ったが、言わなかった。
彼女は遠慮深いから、そんなことないよと、困ったように笑うのが目に見えていたから。

サファイアは、赤以外の、ルビーと同じ主成分の石のことを指す。
赤ければルビー、それ以外はサファイアだ。
だから、ピンクや紫、黄色など、多彩な色のものがある。
青が主流であることは確かだけれど。

彼女にはピンクのそれがきっと似合うだろう。
華やかな色合いが、とても似合う彼女のことだから。

「さ、行こう!今日はドレスだから、気合入れようね!」
「…いつも、すみません」
「気にしないで!私も楽しいから!」
「そうですか」

「私の結婚式の時には、ドレスだけでも、一緒に選んでくれたらいいからね」
「…はい。そうしましょう」
「え!?ホントに!?」
「ええ」
「…冗談で言ったのに…でもよかった!嬉しい!!」

桃井は、コロコロと笑って、黒子の先を歩いていく。
彼女の提案が現実になる可能性はあまりないのではないかと黒子は思ったが。

やっぱり普通は新郎や、家族と選んだりするものだろうから。
一介の友人に過ぎない自分が、おいそれと口にすることは憚られる気がした。
彼女がそれを望むなら、応えてもいいとは、もちろん思っているけれど。

「わーどれも綺麗!!どんなのがいいですかね?」
「花嫁さん華奢ですから、少し可愛いものがいいんじゃないでしょうか」
「そうですね!レースとかふんだんに使ってある奴がいいです!」
「あの…普通でいいので」
「駄目!こういうところはちゃんとこだわるの!!」

「肩に飾りがあるものの方が似合うかもしれませんね」
「あっこれ可愛いですね!」
「そちらよろしいでしょう?薔薇のレース模様がとても綺麗なんですよ」
「試着させてもらってよろしいですか?」
「はい、すぐにご用意しますね」

結局その日だけで数十着は着せられて。
その甲斐あってドレスは決まったのだが、次はヴェールやらウエディンググローブやらで黒子はすっかり振り回されてしまった。

終いにはもう殆ど意見を言わず、桃井のなすがままになっていた。
ただ、嫌だと言うものにはちゃんと口をきいたが。
桃井が進めるものには派手すぎるものも多くて、黒子はなるべく安くついて露出が控えめなものを選ぼうとする。
そんな行き違う2人の主張を店員は上手くやり過ごしていた。

それでもやはりよくわかっているのか、清楚で大人しい黒子を精一杯華やかに見せるように、沢山のアドバイスをしてくれ。
最終的には、店員と桃井が、よいと判断したもので続々と決まっていった。
黒子が、どんな組み合わせだったかよく覚えていられないほど、怒涛の判決だった。




「さー青峰君結婚指輪を買いに行くわよ!!」
「…オメー元気だな。テツさっきへろへろんなってくたばってたけど?」
「でも私が監視してなきゃちゃんとやらないでしょ!青峰君は!!」
「…ちゃんと婚約指輪は買ったけど」
「一緒に選ぶのもいいけど!!やっぱ自分のために選んでくれたっていうか、そういうのも大事だと思うのよね!!」
「うるせー…」

「石が入ってるとか入ってないのかとかは、もうエンゲージリングでちゃんとやってるからどっちでもいいと思うの!後は、着け心地がよさそうなことが重要よね!!」
「はー…」
「テッちゃん、シンプルなのが好きじゃない?だからゴツゴツしたのは避けたほうがいいと思うんだけど。青峰君がつけてても違和感ないって言うか、持ち歩けて、無くさないようなタイプがいいよね」
「おー」
「やっぱバスケの時は外さなきゃいけないけど、なんか首なり財布なり何なりに鎖でつけといて欲しいよね!」
「ふーん」
「もー適当に聞かない!!絶対に無くさないのよ、それだけは許さないからね!?」
「わかってるよ」

「もー!!で、どれがいいと思う?肝心のアンタの意見が聞きたいの!」
「…銀の細ー奴。アイツにごついのは似合わねーよ」
「よかったわちゃんとそこまでわかってて!」
「うるせーなオメーよりはわかってるよ」
「女の子にしかわかんないことだっていっぱいあるもん!!」

宝石屋のショーケースの前で言い争う2人は、店員が思わず声をかけるのをためらうほどのものだった。
それでも青峰はちゃんと決断して。
サイズ調整のために後日取りに来ることを約束し。
その日の活動はそれで終了。



お互いを交えずに選んだのは、それだけ。
そしてそれだけを秘密にして、式の日を迎えた。
殆どが、桃井の主導のもと。



「ホントこれもうさつきの結婚式だよな」
「言っちゃダメですよ、そういうことは」
「ハイハイ」
「それだけ、喜んでくれてるんですよ。…ありがたいことです」

ここまでされると、素直に信じずにはいられなくなる。
幼馴染を奪うのだから、少しは、複雑な気分になられるのではと黒子は危惧していたのだが。

「じゃ、とりあえず、婚姻届、出しに行ってくるわ」
「…はい。こっちは、その間に支度整えてますね」
「何で女はそんなに時間かかるんだろーな。オレの3倍?いや4倍?」
「髪と、化粧と、もろもろですよ」
「そーか」
「はい」
「ま、楽しみにしてるからな」
「…そんなに、期待されても困りますよ」

黒子は、困ったように笑って。
青峰はその額に口付けた。

今日から黒子は、青峰の姓を名乗ることになる。
全然その実感なんて、本当はまだ、ないのだけれど。
それでも、どきどきしている。
これから起こることが、全て、夢のように思えて。


「はい、確かに受け付けました」

婚姻届を、出した。
そしてそれはあまりにもあっけなく受理される。
まあ書類に不備はないことを何度も桃井が確かめてた。
1発でいって当たり前だ。

でもこれで、テツが自分のものになったのか。
こんな言い方おかしいけれど。
不思議なもんだ。

ただ紙切れ1つで、人の全てが変わる。
ぶっちゃけ式はどうでもいいから、とっととテツナのドレス姿が見たかった。
それだけのために今日まで頑張ってきたとも、言えるのだから。




「きゃーーっ!!!キレイ!!もう最高!!似合いすぎ!!!!」
「……お願いですから、もう少し落ち着いて、お願いします」

控室で、やたらと興奮しているのは、もちろん桃井だ。

丁寧に化粧を施され、結い上げた髪にティアラとヴェールを飾り。
肩から胸元に伸びるレースの下に広がる清楚で、しかし可憐なドレスを、テツナは纏う。
サイドから伸びるスカートのフリルは、自然に裾へと美しく伸びた。
ヒールの成果だ。
日本人の平均的サイズなドレスとはいえ、やはり式の際にはヒールは欠かせない。
手袋は、肘上まで伸びるタイプで、清楚な雰囲気を、より強めていた。

「だってホントに似合うんだもん!!よかったね、おめでとう…」
「…キミが、泣かないでください」
「うー泣きたくないけど感動しちゃう。…ホントに、綺麗だよ」
「…ありがとう、ございます」
「ブーケも、綺麗に作ってくれたよ。ほら」

涙色の花を散りばめた、白の薔薇を基本としたブーケ。

誓いの言葉なんて略した形式外れな式だったが、ブーケトスは外さなかった。
ちゃんとライスシャワーだって用意してある。
新郎新婦が挨拶して、指輪を交換して、キスして。
その後はもう雑多な食事会だ。
ケーキカットなんて入れなかった。
面倒くさい挨拶も、全部除いて。
式の終わりに両親に花束を一応渡して、参加者にも引き出物は出すけど、それだけ。
小難しいことはしない。
それが、大輝と、テツナの結論だった。

「…よかったです」
「…ホントに、似合うね。髪の色に、ぴったり」
「……桃井さん」
「なに?」
「…今日まで、かけまわってくれて、本当にありがとうございました。キミのおかげで、今日をちゃんと迎えられて、凄く、感謝しています」
「……ううん。私も、嬉しいから」
「いつか、必ずお礼をします。こんなにしてもらったこと、決して、忘れません」
「……その言葉だけで、十分だよ」

桃井は、笑う。
もう、泣かさないでよと茶化して、ちょっと様子を見てくるねと、出て行った。

そして暫くして、キセキの世代たちが、やってくる。

「黒子っち……綺麗…」
「………」
「スゴイね。馬子にも衣装?」
「敦、それは褒め言葉じゃないぞ」

「…よく来てくれましたね」

「招待されたからな」
「…おめでとう、黒子っち」
「ありがとうございます」
「大輝は金もあるし、もう生活の心配はいらないな」
「そんなので結婚するわけじゃありませんよ」
「わかってるさ」

「しかし、苦労しそうだがな」
「振り回されそうだよねー」
「…いいんです。覚悟は、しましたから」
「…そうか」
「…なんか寂しいッスね…」
「大丈夫ですよ。キミだって、すぐに結婚するんじゃないんですか?」
「涼太は人気があるからな。逆に難しいかもしれないね」
「自業自得だな」
「ヒドイッス…。…黒子っち幸せそうで、安心したよ。…お幸せに」
「幸せになれよ」
「うん」
「幸運を祈る」

「…皆さん、本当に、ありがとうございました」

何故か泣き出しそうになりながら、テツナは、頭を下げた。
そんなに改めなくていいと慌てる黄瀬に、笑う赤司、紫原。
緑間は相変わらずの仏頂面だけれど、こうして、祝いに来てくれた。
それが嬉しい。

もうかつての関係ではいられなくなってしまうけれど。
それでも、やはり、皆が好きだから。
こうして話せることが素直に嬉しいと思う。
それがありがたかった。




それからしばらくして、新郎側の控室。

「よう。うまいことやったな」
「…来て早々それかよ」

青峰は当然のごとく、白いタキシードに身を包んで、かつての仲間たちを迎えた。
普段からは想像もできないぐらい改まった姿だが、きちんとセットされた髪と合わさって、それなりに、格好良く仕上がっている。
ただそれでも先ほど見てきた新婦の完成度にはかなわない。

「あーもー羨ましすぎっしょ!!黒子っちマジ綺麗だったッス!!」
「へぇ。そりゃ、楽しみだな」
「あ、まだ見てないんだ」
「さつきに行くなって言われてんだよ。ぎりぎりまで」
「オマエまだ桃井に色々やらせているのか」
「アイツがやるって聞かねーんだもん。ホントはオレら、式上げるつもりもなかったんだぜ?」
「いやーでもやるって決断してくれてよかったッスよ」

「キレイだったしね」
「いい思い出になるだろうさ」
「そーゆーもんか?」
「当然だろう」
「まあ簡略化した式だからそんなに疲れることもないだろうさ」
「桃っちマジいい子ッスよね」

わいわいと話していると、まるで、昔に帰ったようだ。

「青峰君、そろそろ準備しないと…あっ!皆こっちにいたの?」
「桃っち」
「お疲れさま」
「もうすぐ時間だから、席について待ってて!式の間も話せると思うし」
「ああ、じゃあそうさせてもらおう」

ぞろぞろと、入り口に向かう。
そこで、緑間が振り向いた。

「青峰」
「何だよ?」
「幸せにしろよ」

青峰は一瞬驚いて、それから笑った。

「ああ」

その返事には、説得力があって。
それ以上何も言うこともなく、彼らは去った。

桃井は、また、眼に涙をためている。

「…オイ、オマエが泣くなよ」
「だって…感動しちゃう」
「つーかテツんとこ行きゃいーんだよな?」
「あ、うん、そこまで案内するよ」

すぐそこだけど、と言って、桃井は先導して歩き出す。


そうして案内された先で、青峰は、思わず息を止めた。

繊細な白に包まれた、もう今では自分の妻になったテツナの姿。
彼女もまた驚いた顔で彼を見つめ返している。
お互いに惚れ直すかのような相手の姿。

「…似合いますね」

テツナはブーケを置いたまま、青峰に歩み寄る。
青峰は思わずその体を抱き寄せた。

「わ」

まさかここまでとは思わなかった。
確かに色白で真っ白なドレスは似合うだろうと思っていたけれど。
少し恥ずかしそうな表情も、結い上げられた髪も、清楚さを強調させるヴェールも。
全てが美しくて、現実ではないようだった。

「…やべぇ。似合うな」
「……キミも、よく、似合います」
「窮屈だけどな」
「それは、こっちもですよ」

正装なんて慣れていないから、違和感を感じて堪らない。

「…あんまり強く抱きしめちゃダメですよ。皺くちゃにしたら勿体ないので」
「…ああ…」

そっと、身体を離す。
テツナの表情は穏やかだ。
青峰もつられて笑う。

本当は誰にも見せたくないような。
このままどこかに連れ去ってしまいたくなる、テツナの姿。
だが残念ながらそれは許されない。



「終わった?」

ひょい、と桃井が扉から顔をのぞかせる。

「…桃井さん…」
「おいオマエ…」
「ごめんごめん!でも、ホント可愛いでしょ?」
「まあな」
「素直でよろしい。じゃ、そろそろ行く?」
「そう、ですね」

「なんつーか流れ作業だな」
「だって早く終わらせたいって言ったのアンタじゃん!」
「へいへい。じゃ、行くか」

青峰は1人で歩きだそうとして、振り返り、テツナに、手を差し出した。
テツナはそれを見つめて、少しおかしそうに、笑う。

「…紳士的ですね」
「うっせぇ。大人しくついて来い」
「はい」

テツナはその手を取ると、足元に気を付けて歩き出す。

「…転びそうだな」
「一応歩くコツは教えてもらったんですけどね。早く、歩かないでくださいね?」
「おー」
「……」

欠片も紳士な要素を感じられない言葉を聞きながら、歩いていく。
歩くことに一生懸命で、感慨なんて感じる暇もないけれど。

無事この日が迎えられてよかった。
それだけは、強く思う。


これからも、ずっと一緒にいられますように。


そう思いながら、青峰に続いた。

幸せに続くであろう道を。






 

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