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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
高尾は、自転車を飛ばす。
お汁粉を買って来いと緑間に言い渡されたのだった。
いい加減校内の自販機はお汁粉を常備すればいいと思う。
適当に調達して、その帰り道で、練習中の、黒子を見つけた。
ようと声をかけて、一休みがてら一緒に歩いていれば、黒子は、気が向いたように、尋ねてきた。
「いつも、どんな話をしてるんですか」
「…オレと、真ちゃん?」
「…そうです」
「嫉妬?」
「……違います」
「そう?」
「別に話してくれないならいいです」
「あー待てって。別に言わないとは言ってないじゃん?」
「……」
黒子は胡乱げに高尾を見上げた。
信用されてないんだなーと思いながら、そういった反応も面白いから、やめる気にはならない。
「んー…やっぱバスケのこととか、後占いについて?勉強についてもまあ話さないわけじゃないけどさ」
「…キミのことだから、面白がりながら聞いてあげるんでしょうね」
「オマエにはできないって?」
「……」
黒子は図星のように黙った。
主義主張が違うとこうもやりにくいものなのかねぇ。
「オマエは占いとか好きじゃないんだよな?だから何だかんだで喧嘩になったりするんだよな」
「別に、ボクは緑間君がそれでいいと思ってるならそれでもいいですよ。ただ、色々押し付けてくるのが鬱陶しいと言うか…」
「まあそれはオレも流してるけどねー」
ぬいぐるみとか恥ずかしいしねー。
肩を竦めた。
ある程度無害なものなら持ってやらなくもないけど。
いちいちおは朝をチェックしたりなんかはしないけど。
「アイツ羞恥心って奴がないのかね?どー思う?」
「…多分、方向性が違うんですよ」
「そーね。オマエに執着してるってことは、絶対に知られたくないみたいだし。バレバレだけど」
「…執着、ですか」
「そーよ。なんだかんだでオマエの試合はいちいちチェックしてるしね。オマエには絶対言わないけど、一目置いてるんだと思うぜ」
「……」
流石に認めていると言ったことは言わないでおこうか。
真ちゃんにだってプライドはあるのだし。
ああ、そうだ。
「ねーオマエがオレ達の会話の内容を聞いたってこと真ちゃんに言ってもいい?」
「!やめてください」
「だってオマエ何考えてんのかわかんないし。真ちゃんもかわいそーよ?」
「キミは、ボク等の関係を勘ぐりすぎですよ」
「そーかな」
「はい」
「オマエが気にしてるって知ったら真ちゃんももっと素直になれるかもよ?」
「調子に乗っていろいろ言ってきそうで嫌なんですけど」
「でも嫌だけでもないんでないの?」
「……」
其処で黙るならバレバレじゃんよ。
なんでお互い素直になれないのかねぇ。
過去の相棒のこととか今の相棒のこととか色々あるのか?
オレは折角だから真ちゃんとうまくいって欲しいんだけどな。
折角面白いんだから手元に置いておきたいじゃんね?
「ねー、真ちゃんのどこが好き?」
「好きなこと前提なんですね」
「嫌いじゃないんだろ」
「…そうですね…」
「お、素直」
「嫌いじゃないのは、事実ですよ」
「へー?」
「妙な勘繰りしないでくださいね?」
「そーね」
「キミだって緑間君のこと好きなんでしょう」
「好きよ?面白いから」
「…いい笑顔ですね」
「で、答え。聞いてないよ」
「…一途なところ、ですかね」
「何に?」
「バスケに」
ちょっと、呆れる。
それ以外に観点はないのか。
それだったら他のキセキにも当てはまるんじゃないのか?
「…オマエらってホントバスケ馬鹿」
「うるさいですね」
「だってさー…」
「見惚れますよ」
「……シュート姿?」
「はい」
「…真ちゃん、呼ぶ?」
「はい?」
「今ならまだ多分練習中よ」
「呼んでどうするんですか」
「シュート決めてもらえばいいじゃん」
「……」
「それとも秀徳来る?オマエならばれねーよ」
「いえ、遠慮しておきます」
「遠慮すんなよ、ほら、後ろ乗れって」
「…いえ、ホント、いいですから」
リアカーを一時的に外したチャリの後ろに誘ってやる。
嫌がるのを無理やり引っ張って、諦めた顔をしているのを乗せてやった。
重たいチャリをこぐのはもうすっかり慣れた。
これで緑間の心底吃驚した顔が見られるなら安いものだった。