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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
「最近、青峰と一緒にいないな」
そう言った瞬間、黒子が凍りついたのがわかった。
一瞬だけ、酷く傷ついた表情を覗かせた。
それは明らかだったけれど。
「…そうですね」
声色には何の変化もなく。
何でもないように彼も忙しいんですよと加える。
けれどそれ以上その話はしてくれるなと、席を立って、離れて行った。
余りにも弱々しい背中だった。
「…もーなんで緑間っちはそうなんスか」
「…何がだ」
「なんで、そーゆーこと言っちゃうかな」
「だから、何がだ」
「……アンタにとってはただの疑問なんだろうけど。黒子っちにとってはほんとに大問題なんスよ」
「……オマエにわかったような口を利かれることも望んでいないだろうがな」
「何でそういうこと言うんスか~!!」
黄瀬は緑間に憤りを隠せない様子で、頭を抱えて机に突っ伏す。
しかし、暫くおいてから、自分から緑間に口をきいた。
言っておかなければならないことがあったから。
「でもホント、今の話は、もうふらない方がいいッスよ」
「…傷つくからか?」
「わかってるじゃないスか」
「何故黒子が傷つく必要がある」
「……だって。2人、最高のコンビだったじゃないスか。でも、もう組む必要なんてないってゆーか…青峰っちが一方的に放棄してるから」
「…他人に依存などするからそうなる」
「……緑間っちだって、バスケ部全員が辞めたら1人じゃできないでしょ」
「そういう問題ではない」
「……。なんつーか。失恋に近いものがあるような気がするんスよね」
「男同士でか」
「そういう意味じゃなくて!!…今まで信頼し合ってた人が、突然それをやめちゃうっていうか…なんて言ったらいいのかわかんないスけど…」
「青峰に依存していた黒子が悪い」
「……アンタ、血も涙もないッス」
「そういうものだ。まあ、練習に来ない青峰には問題はあるがな」
「…オレだって、青峰っちがつまらなさそーにしてたら、なんか、張り合いでないっていうか…やっぱ、楽しくないッス」
「……」
「黒子っちなんかオレより付き合い長いのに」
「…たった数か月の差だがな」
「ホント、優しくないッスね」
「アイツとて、優しくされることを望んでいるわけではあるまい」
「それは、そうッスけど…」
「放っておけ。じきにそれが普通になる」
「…それも、なんか、イヤッスけどね…」
「我儘な奴だな」
「……オレ、練習してこようかな」
「なんだいきなり」
「オレがもっと強くなれば、青峰っちだってオレに負けまいと練習来てくれるかもしんないから」
「…オマエらの人生はどれだけ青峰主体なんだ」
「だって。一人だけ楽しくっても意味なんかないッスよ!」
「…オマエに青峰が越せるとは思わんがな」
「……難しいことはわかってるッス。でも、オレはいつまでも負けてる気だってないんスよ!!」
黄瀬は威勢よく言い放って、駆け出すようにして出て行った。
緑間は、忌々しそうにその背を見送って、ため息をつく。
「…熱いことだ」
何が正しいのかなんてわからない。
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