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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
休み時間になって、外に行こうと思って。
同じく余所へ行こうとした火神と思い切りぶつかった。
がつん。
「いった……」
額を抑えて蹲る。
「オマエ前見て歩けよ……」
一方火神は余裕そうだ。
ぶつかったところが鍛えられた胸板と、どうやっても鍛えられない頭だということも大いに関係しているだろう。
黒子は火神を忌々しげに睨み上げた。
「キミがもうちょっと気を付けてくださいよ」
「小せーし影薄いからわかんねーよ…」
「キミが大きすぎるだけでしょう」
「何で日本って何でもかんでも小さいんだ?頭打つんだよ」
これじゃ猫背になるぜ、と頭に手をやる。
黒子はかつての知り合いで、もっとよくがつがつとぶつかっていた人を知っているが、それについては言及しなかった。
「日本人は昔もっと小さかったので、こんな突然変異種ができることを想像できなかったんですよ」
「おいこら、だとしたらバスケ界は突然変異種だらけじゃねーか」
「そうですよね。ボクも吃驚です」
「…真面目にぼけてんじゃねぇよ」
「だってその通りなんですから。キミとか外国の血入ってるんじゃないんですか?」
「入ってねーよ、純正日本人だっての」
「疑わしいですね…」
「テメーもだろーが、なよなよしい白い肌して」
火神は黒子の腕を取った。
白人とまでは行かないが、黄色人種としては、かなり白い部類に入るのではないか。
「それ以外は平均的ですよ」
黒子は平然と言う。
「何が平均的なモンかよ…」
「協調性とかは日本人の得意とする所なので。そういうところが濃縮されたんじゃないですか?」
「自分で言うなよな」
「まあ日本で育てば誰しもそうなるのかもしれませんけど」
「そうなってねーよ!!」
そんな奴ばっかだったら苦労してないわと、火神が鋭い突っ込みを入れた。
「…キセキとかは特殊な例ですよ?」
どうだかなと、火神は肩を竦める。
確かに、最近はそう言った人ばかりでもないようだと黒子も知ってはいるが。
「…まー確かに色々めんどいことが多いよな。別に制服とかいいだろって思うけど」
「制服、向こうはないんですか」
「殆どのとこはな。なんでこんなどっこも似たよーなの着てんのか意味わかんねぇ」
「誠凛はまだ特殊な方ですよ」
制服の上着がボタンではなくジッパーというのはかなり新しいと思う。
「まーボタンじゃねーからすぐ着れていーけどな」
「適当ですね…」
「別にいーだろーが」
「まあ、ボクもこの制服は気に入ってるので。いいんですけど」
黒子はそう呟いて、それじゃ、と火神から離れた。
話すつもりではなかったのに、随分と話し込んでしまった。
別に、悪くはないけれど。
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