（２年初の合宿の１日目夜イメージ）

「ちゃんと乾かさないと風邪ひきますよ」
「だってめんどいし～」
 

「髪縺れるでしょう」
「そーでもないよ」
「…直毛なんですね。羨ましいです」
「黒ちんちょっと癖あるもんね」
「朝は大変なんですよ」
「ふーん。じゃ、明日楽しみにしてる」

「…楽しみにしないでください」
「黒ちんが言ったんじゃん」
「それに、キミはすっかり忘れてそうです」
「あーありえる」
「残念でした」
「でもまだ合宿日数あるし」
「見つけられたらいいですね」

「…なんか舐められてる気がしてきた」
「なめてません」
「明日、本気で探すから」
「じゃあ、ボクは本気で逃げましょうか」
「…黒ちん根性悪い～」
「キミも諦めが早いです」
「こんなのでオレが黒ちんに勝てるわけないじゃん」
「ええ、そうですね」

「無駄なことしても意味ないし」
「はい」
「…黒ちんがオレに会いに来てよー」
「そんな時間無いと思います」
「結構スケジュールきついよね…」

「キミは事あるごとに遅刻したりさぼったりしそうですけどね」
「よくわかってるじゃん」
「ちゃんとしてください。お願いですから」
「だってオレにいーことないしー？」
「…もう心配しませんよ」
「…オレ身体丈夫だし」


「じゃあ、もういいですね」
「あ…」
「…なんですか？」
「…黒ちん、ズルい」
「…そうですかね」

「やりかけたんだから最後まで責任とってよねー」
「重いです。服に水が沁みそうなんですけど」
「だったら乾かして」
「…長いんだから自分で世話ぐらいできるようになってくださいよ」
「どうやってすればいいのかわかんない」
「どこまで箱入りなんですか」
「ねーやってー」

「…はぁ。仕方ないですね」
「うん。…眠い」
「寝ないでくださいお願いですから。キミを運べる人なんてそうはいませんよ」
「めんどいよー」
「子供じゃないんですから…」