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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
「黒子っちってさ」
「はい」
「考えてること、すっごくわかりにくいよね」
「そうですか?」
「うん。難しい」
「…」
「もっと理解したいんだけど。…知りたいんだけどね」
「……どういうことを、ですか?」
「……オレのこと、どう思ってるか、とか」
「……信頼してますよ」
「…それは、正直嬉しいんスけど」
「もっと具体的なことが聞きたいんですよね」
「…うん」
「…例えば?」
「……殺したいぐらい、とかさ」
「…キミは、思ってるわけですか」
「……ホントはね。でも、しないよ?黒子っちに痛いことしたくない」
「…優しいですね」
「…さぁ。死んでほしくないってのも、あるけどね」
「そうですね。…もう話したり、できなくなるわけですし」
「…でも、黒子っちが他の奴と話してるのをつらい思いで見たりとかは、しなくてすむからね」
「……自分の心の平安のために、ボクに死んでほしいんですか」
「いや、そんなことないッス!!…オレ、本気だよ」
「…知ってますよ」
目を伏せる。
重すぎるぐらい、痛すぎるぐらい、思われている。
雁字搦めに縛られて。
どこにも逃げられなくなるんじゃないかと思うぐらい。
けれど一度それを覚えたら。
失うことを、恐れている。
もうキミしかボクを満たせる人はいないんじゃないか。
そんな風に、思えてくる。
「…死んでもいい」
「?」
「殺されてもいいです」
「…黒子っち?」
「でも、一生ボクのこと。忘れないでください」
「…忘れるわけない」
「いえ。…無理です」
言い切った。
それは人の歴史が証明している。
逆らえない宿命。
「…黒子っち」
「一生でなんかなくていい。1年、いや1か月。1週間でも、いいです。本気で、ボクのことを想って」
「…どんだけ、オレ、舐められてんスか」
「人間なんて勝手なものですよ。すぐに忘れて、心変わりするものです」
「オレ、変わらないよ」
「変わるんです。何と言っても。時間には、抗えないんですから」
「…過ぎたものは美しいから越えられないって話も、あるよ?」
「それでも代わりができます。生きられるようになります」
「…寂しいッスね。黒子っち」
「……人間なんてそんなものですよ」
「…オレが本気で、1週間でも想ってれば、満足するの?」
「たとえ一瞬でも、永遠に匹敵するほど僕を想ってくれるなら。…殺されても文句なんてない」
「……黒子っち」
「愛してる」
引き寄せられた身体を、強く抱きしめる。
このまま溶け合ってしまいたかった。
死んですらも別れることなど願わない。
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