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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
屋上でこの人が寝てるのはもう当たり前の光景になりつつあった。
こんなところで寝ているから色黒に拍車がかかるんだと言ってやりたい。
色が黒いからこそ、紫外線に耐性があるという言い方もできるかもしれないが。
これから無理やり起こしていつもの論争を行わなければならないのかと思うと、気が重くなる。
自分の理論を曲げるつもりはなかったし、彼を部活に参加させなくてはいけないことも事実なのだが。
同じことの繰り返しは、一番体力を消耗する。
理解しあえない。
届かない。
なにも生まない。
交わらない道。
出来るなら、衝突を避けたいと思う。
そして、そう思ってしまうことに、また絶望している。
いったいどうしろというのか。
「青峰君」
考えてはいけない。
考える前に行動してしまえば、それに対する恐れを、感じることはない。
青峰君が目を開ける。
部活に行きますよと声をかける前に、腕を引かれた。
「!?」
油断していて引っ張り込まれ、倒れこむ。
勢いよくついてしまった膝と手が痛い。
ただその為か胸元に倒れこんだ衝撃は弱かったようで、青峰君はそのまま寝ることを選択したようだった。
言葉は返らず、ゆっくりとした寝息が続く。
どれだけ寝てるんだ。
可笑しくて、少し笑った。
体格だけ大きくても、こんなところはまだまだ子供だ。
桃井さんが放っておけないのも、よくわかる。
ボクですら庇護欲を駆られるのだから。
けれど、こんなのは、もう、幻に過ぎないのだった。
起きろと言わなければならなかった。
部活に行けと。
楽しくなくても、何の意味もなくても。
楽しくないのなら続けても意味はないだろうとボク自身わかっているのに。
心臓の鼓動が聞こえている。
触れ合った部分から伝わる、暖かい体温。
そこには何の違いもないのに。
このまま眠ってしまいたかった。
何かが変わることをボク自信が信じられないのだから、もう、駄目なのだとしか、思えなかった。
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