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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
よろ、と、危なっかしい足取りをする姿を捕まえて。
つい聞いてしまった。
「家来る?」
「はい?」
「いや、ふらふらしてるから」
「いえ。いいです。もう帰りますから」
「ちゃんと帰れんの?真ちゃんから、倒れて救急車で運ばれたことあるって聞いたけど」
「…1度だけですよ」
「別に何もしないよ」
「…何をするって言うんですか」
「だから何もしないって」
「…帰ります」
「なんにもしないって言ってんじゃん。怖いの?」
「…怖くなんてありません」
「じゃあ、来なよ」
「行く理由がないです」
「疲れてんでしょ?だったら休んでいきなよ」
「……」
「ホントに何もしないって。オレ、意外と紳士よ?」
「男は、狼と言いますけど?」
「なってほしいなら、それでもいいかもね?」
「…帰ります」
「あーウソウソ!!マジで休んでけって。放っといてやるから」
「…わかりました」
「よし。じゃーこっちな」
そして家に連れ込んで。
リビングに通す。
まあ少し散らかっているけど、許容範囲だろう。
「…意外と…」
「…何よ」
「いえ。もっと、賑やかな家かと思ったんですけど」
「賑やかな家って何よ?」
「…さあ」
「フツーだよ。オレはね」
「…そうなんですかね」
「家が面白かったら、外にキョーミなんて持たないでしょ」
「…成程。一理あります」
「んじゃ、座ってて。お茶、用意するから」
「…おかまいなく」
「熱測るー?」
「…いえ、大丈夫です」
「まー熱ってよりは疲れって感じだよな」
「そんなに心配することないですよ…」
「まあ、そーだけど」
「…心配だけじゃないって顔ですね?」
「んーまあね。面白そうだったから」
「…何もないですよ」
「別にそのままで十分面白いよ。真ちゃんとかも面白い自覚はないみたいだし」
「…彼、面白いですか?」
「いやー面白いよ。なんであーなのかな」
「…付き合いはそこそこですけど、面白いと思ったことは、ないですね…」
「オマエがまじめすぎんだよ。力抜いて、構えずに見たら面白いって」
「…よく、わかりません」
「まーわかんなくてもいーよ。オマエがそーなったらなんか面白くない気もするし」
「…はぁ」
「はい、お茶」
「…どうも」
「寝たかったら寝ていーよ。オレ、適当に過ごしてるし」
「…人の家でそこまでくつろぐわけにはいかないです」
「カタいなー」
「緑間君だってそうじゃないんですか?」
「あー、アイツは人に弱みを見せるのが嫌いみたいだからなー」
「だらしないところを見せるなんて、もっての外なんだと思いますよ」
「だろーな。めんどくさい奴だよ」
「面倒だと思ってるなら、距離を置けばいいじゃないですか」
「それができないんだよなー。なんつーの?一度拾った野良猫をまた捨てるわけにはいかない、みたいな?」
「…野良猫扱いされたら怒るでしょうね」
「そりゃーな。本人の前でんなこと言わねーよ」
「ボクならいいんですか」
「だって言わないだろ」
「まあ、話すこともないですし」
「オマエも野良猫みたいだけどね」
「はぁ」
「でも今は誠凛に飼われてるのか」
「そういう言い方やめてもらえませんか?」
「っつーか、自ら尽くしてる感じ?それだと、オマエは野良犬なのかな」
「飼われてるんだったらもう野良じゃないでしょう」
「いやー、誇り高い感じがね」
「…誇りですか」
「そう。自分に対する矜持っての?持ってる感じ」
「…そこまで言うほどのものでもないと思いますが」
「でもオマエは譲らないだろ。誰に言われたって」
「…それは、そうです」
「その強情さがねー。見てて歯がゆいと言うか面白いと言うか」
「…はぁ」
「ま、そんな感じ?オレちょっと荷物置いてくるから自由にしててよ」
「…はい」
敢えて時間をかけて、洗濯機に服を放り込んで。
普段着に着替えて、カバンの中身を出して。
戻ると、黒子は開いた本を手に俯いていた。
どうやら、寝ているらしい。
「やっぱ疲れてたんじゃん」
呆れてそう呟いて、近くに寄る。
どんな環境にでもあっさり落ち着いて見せる地味だけど整った顔立ち。
中性的だ。
こんなのが間近にあったらくらっとするよなぁ。
それで他の奴にはなかなか見つけられないとか。
オレだけのために用意されてるみたいじゃないか。
もっと近くで見たくて、眠る黒子の横に手をついたら、流石に、起こしてしまった。
「…!?」
「あ、起きた」
「…戻ったならそう言ってくださいよ」
「だって気持ちよさそうに寝てたし」
「…そんなに見てたんですか?」
「いや、全然?」
「……。帰ります。お茶、ごちそうさまでした」
「もう帰んの?」
「はい。お邪魔しました」
「まっすぐ帰れよ?帰ったらすぐ休めよ?」
「キミはボクの保護者ですか」
「いやだってなー。何か心配だし」
「大丈夫ですよ。…色々、ありがとうございました」
「…いつも、素直なら可愛いのに」
「…ボクは、冗談はキライです」
「本気だよ」
「じゃあ、失礼します」
「スルーかよ!?」
その言葉にも返事は返らない。
さて、嫌われているのか、冗談だと思われているのか、動揺しているのか、照れているのか。
どれかだとは思ったが、想像では、答えは分からなかった。
まあ、ゆっくり知っていけばいいことだ。
そう思って、その背を見送った。
すぐに消えてしまいそうな存在感だけれど、オレにはずっと見えていた。
似たような話ばかりになって本当に申し訳ない^^;
でも今結構行き詰ってて、似たような話しか書けない感じなんですけどね。
アイディアと愛情が尽きない人ってすごいですよねー。
拍手お返事いきます!
おたふくさんこんにちは!
いつもありがとうございます。
いつもは逃げられる黒子が逃げられないっていうのが高黒のいいところだと思います^^
黒子もきっと新鮮でしょうね、そんなに親しくないはずなのにガンガン見つけられるって。
もし高尾が帝光時代にいたら、黒子は姿を消すこともできなかったんでしょうね。
逃げられないからこそ、高尾にはいろいろぶちまけざるをえない。
そうやって他の人のハードルを一足飛びに飛び越えてしまう高尾は凄く有利なところに立ってるんだと思います。
慣れてきたら、見つけてもらえることがうれしくなってくるんじゃないでしょうか^^
高尾が本気になれば黒子を落とすのはそう難しくないと思うんですよね!
雨のせいで電車がちょっと遅れてましたが、私のとこはほとんど影響なさそうです^^
おたふくさんもお気をつけください!
では、またお会いしましょう♪
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