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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
「よう、黒子、緑間。こんな僻地で昼飯食ってるのか」
「赤司君」
「赤司…」
緑間は不機嫌そうに眉を寄せて、赤司と、そして紫原を見た。
「教室行ってもいないからさー、まじめんどかったんだけど」
「それはすみません。で、何ですか?」
「今日の部活、監督が来れなくなったから、メニュー変更。1軍は外周してから体育館な」
「そうか」
淡々と、用件だけを受け継ぐ。
だがそれだけならここまで来なくてもよかったのではないだろうか。
「しかし、何もここまで来なくてもクラスの奴にでも頼めばよかっただろう」
「いや、それじゃ黒子に伝わらない可能性があるからな」
「わざわざすみません」
「ほんと、なんでそんな影薄いの?意味わかんないんだけど」
紫原は、大柄な体を階段の手すりにもたれさせて笑う。
黒子も、さあ、なんででしょうかとあっさり返した。
赤司は笑う。
「何にせよ、面白いことは確かだよ。…お前らは大抵ここにいると思えばいいんだな?」
「最近はそうですね。いなければ図書室かもしれません」
「成程。居場所がわかってれば、手間が省けるな」
「口頭ではなく、メモで伝えればいいではないか」
「!それもそうか。でもな、女子みたいなメモなんて俺持ってないからな」
「じゃあ借りれば?すごい似合わないと思うけど」
「むしろラブレター風に書けば嫌がらせできるかもな」
絡む紫原に赤司は更にネタで返す。
軽快なやり取りが、緑間の神経を逆なでた。
「話はそれだけか」
「ああ」
「あれ、なんか用事ー?」
「教室に戻るだけなのだよ。お前たちも、授業に遅れないようにするんだな」
緑間は立ち上がると、その場を後にした。
赤司は相変わらず笑って、肩を竦めた。
紫原が赤司の腕時計を覗き見て、まだ後10分もあるけど、と突っ込む。
「まあ、よくわからない行動が多い人ですから」
「っはは!!まあそう言ってやるな。あいつはデリケートなんだよ」
赤司は可笑しそうに笑い、黒子の頭を軽く叩いた。
「やめてくれませんか」
「悪い悪い。でもまあ、皆うまくやれてるようで何よりだ」
「共闘できるからですか」
真っ直ぐに言ってきた黒子に、赤司は意味深な笑みで返す。
無茶苦茶を言いだして人を混乱させるのが得意な男だが、不思議と言うことをきく気にさせられる。
それはその指示の的確さと、このあまりにも不敵な笑みのせいだろうと、黒子は思っていた。
「よし、じゃあ引き上げるか」
「あーめんどい。黒ちん何か目印つけててよ」
「そんな不格好なことしたくないですよ」
「ふぅん、どれだけ目印つければ気付かれるようになるかな…」
「赤司君も面倒なことを考えないでください。やりませんよ」
「髪染めたらー?」
「それじゃ試合で戻せねーだろ」
「だから、やりませんって…」
ぐちゃぐちゃと言い合う、うららかな午後。
どこの中学にもあるような、当たり前で、平凡な風景。
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