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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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もう、駄目かと思った。

またあの時と同じことを繰り返すのだろうかと思った。
 





精神の不調はいともわかりやすく身体に表れて、まともなプレイすらできない。

声をかけることさえ躊躇われる。

ボクはいつからこんなに弱くなったのだろうか。





火神君と顔を合わせるのが怖かった。

俯いて、言葉もなくやり過ごす。

やるせない思いが、ボクを狂わせる。





全ては後の祭りなのだ。

何もかも、起こった後に気が付くんだ。







ボクの中で、彼がどんなに大きな存在になってたのかなんて、考えなくてもわかってたはずなのに。


 




手放したくない。

でももう届かない。


ボクには何もできない。

 


いつも、いつも。



また、消えるしかすべはないだろうか。



逃げて、逃げて、どこまでも。




次はどこに行けばいい?





とにかく迷惑はかけられないと、絞り出した言葉は意外な一言で打ち消された。


「あいつはお前のこと信じてたからな」


何と言われたのか、一瞬、理解が、追いつかなくて。







火神君は、一人で戦うことを選ばなかった。



皆と一緒に、勝つことを、目指してくれていた。









それこそがバスケだと思っていた。


ボクがずっと欲しかったもの。


けれど得られなかったもの。



 

それが本当に楽しいということで、嬉しいということで。



 










弾む鼓動を抑えきれなくて走り出した。


さっきまで不調だった体が嘘のように動く。












今すぐキミに会いたかった。












火神君を一番信じていないのは僕だったと気づいた。




過去の仲間たちに彼を重ねて、くだらない脅えと恐怖をいつも思い出しては、近づきすぎまいと。





馬鹿だ。


ボクは馬鹿です。

 










キミのように純粋な気持ちで、もう1度ボクも戦いたかった。



バスケが本当に楽しかった、あの頃の気持ちで。









可能性を夢見て、信じて。



願いを持つのは、少し、怖い。

けれど、そんな脅えはもう捨てよう。



負けない。

もう、負けるものか。




 

 




思えば、キミに出会ってから、ボクのバスケは新たに始まった。

キミがいなければ、ボクはもう一度戦うことなどできなかった。



 

 


君に会えたことが奇跡でした。





確かに戦うつもりでした。


勝ちたいと、思っていました。








でも、君がいなくてはどれも夢物語に終わっていた。







君がいたから。



君がいるから。



 





初めて夢見ることができて、信じることができる。






 

 

ボクは、もう、迷わない。



いつだってボクは全力でキミを信じよう。





 

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