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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
(海常対桐皇、数日後)
青峰っちに負けて、次の日は、身体が怠くて、重くて、動けなかった。
限界を超えて酷使した結果。
まだまだ、身体ができてない。
どれだけ頑張れば、追いつけるだろうか。
あの背中に。
所詮は模倣だ。
本物ではない。
彼がどんなふうに動くかわかっていて、どう動くのが効率的かもわかっている。
それでもオレは青峰っちじゃない。
負けたのはオレが弱かったからか。
青峰っちが強かったからか。
オレの判断が悪かったのか。
仲間に頼ることが悪かったのか。
1人で戦うべきだったのか。
わからない。
答えは出ない。
ただ考えた。
それから数日間。
勿論練習はした。
その間も、ずっと考えていたけれど。
あの頃のように、何も考えず、ただ青峰っちと1on1できたら、少しはすっきりするのかもしれなかった。
でもそれは逃げだと思った。
いい加減考えなくちゃいけないんだ。
いつまでも感覚に頼っていてはだめだ。
彼の背中を借りていてはだめだ。
答えはわかっている。
オレが弱かっただけだ。
青峰っちの思考を読み切れなかっただけ。
味方に頼ることが間違いなのではない。
あのタイミングで、見抜かれたオレがバカだっただけ。
胸がざわざわする。
落ち着かない。
全てが現実ではないみたいだ。
携帯を取り出して、番号を選ぶ。
耳に当てて、待つ。
『…はい』
「もしもし、黒子っち?」
『…どうしました、黄瀬君』
「…会いたいんス」
『……わかりました。どこへ行けばいいですか』
「…家へ、来て?」
『…じゃあ、行きます。待っててください』
「うん。ありがと」
『はい。それでは』
「うん」
衝動のままに電話してしまって、彼が来るのを、ただ待った。
会いたかった。
考えるために。
決着をつけるために、彼の言葉が欲しかった。
寄りかかりはしない。
彼に結論を丸投げしたりはしない。
自分で考える。
そうでなくては、意味がない。
「…こんにちは」
その姿を見た瞬間、これは現実だと思った。
「…いらっしゃい」
中に案内して、荷物を置かせる。
そのまま強引に抱き寄せて、ソファーに倒れこんだ。
「っ!!」
黒子っちは衝撃で多少声を上げたけれど、それ以上は抵抗しない。
オレもそれ以上は手を出すつもりはなかった。
ただ触れたくて。
彼の助けを借りたかった。
黒子っちもいつになく大人しくしている。
こういうところに正直愛を感じて仕方がない。
いつもは絶対、暴れるのに。
わかってくれているんだ。
「黒子っち」
「はい」
「…負けちゃった」
「…そうですね」
「やっぱ、強かったッス」
「……キミも、すごかったじゃないですか」
「いや、まだまだでした。…もっと、強くならないとダメだね」
「…キミは、よくやりましたよ」
「本当に」
「…」
「本当にそう思う?」
「………思いますよ。いい試合でした」
「…そうかな」
「…カッコよかったですよ」
「マジッスか。黒子っちがそんなこと言ってくれるとは思わなかったッス」
「…ホントに、カッコよかったです」
「……ありがと」
「……」
「…ねぇ、チームの為に戦うのって、苦しいッスね」
「…?」
「オレのせいで、負けたんだなって。…凄く、思ったから」
「……キミは諦めてなかったじゃないですか」
「うん。でも」
「キミ1人の責任にしてしまうようなチームなんですか?」
「…いや。絶対、思い上がんなとか、言われるッスね…」
「よかったじゃないですか」
「…いいんスか?」
「はい。…だって一緒に戦ったんでしょう」
「…うん」
「だから、キミだけのせいにはできないんでしょう」
「…そういうモンなんスかね」
「そういうものです」
「…そっか」
「キミはできるだけのことをしたと思います。次は、もっとそれを、伸ばしていけばいいだけのことですよ」
「…次、か」
「幸いなことに、ボク達にはまだそのチャンスがありますから」
「…そうッスね」
「こんなところで、立ち止まってる暇はないですよ」
「…ヒドいな。オレ、これでもちゃんと練習してるんスよ?」
「それはわかってます」
「…そう?」
「キミのプレイを見てたらそんなことわかります」
「…そっか」
「頑張ってくださいね」
「……うん」
「次こそ、全国でやりましょう」
「…うん。…楽しみにしてる」
「はい」
「……ごめんね。突然呼んで」
「…いえ、まあ、いつものことですし」
「ヒドッ!」
「…そろそろ、離してくれませんか。ちょっと、痛いです」
「…うん」
名残惜しいけれど、離した。
黒子っちは少し笑っている。
優しい眼だ。
「キミは、凄いです」
「…どしたんスか、いきなり」
「ちょっと離れているうちに、見違えるほど大人になっていて、吃驚しました」
「……さっき、子供っぽいことしちゃったけど?」
「……たまには、頼られるのもいいものです」
「…あはは」
「…オレ、とりあえずもっと練習するッス。それで、強くなる」
「…ええ。キミなら大丈夫ですよ」
「…ありがと」
笑った。
ああ、大丈夫だ。
感覚が戻ってきた。
ちゃんとやれると思う。
これからまた、ちゃんと一人で、頑張れる。
オレのために、そして、海常の為に。
「黒子っち、ありがと。来てくれて」
「…まあ、暇でしたから」
「これから、頑張れそうだよ」
「…それなら、よかったです」
「オレばっかり支えてもらってるのが、情けないッスけど」
「いいえ」
「?」
「そんなことないです」
「…ホントに?」
「はい。…ボクも、負けないように頑張りますよ」
「…楽しみにしてるッス」
「はい」
頑張ろう。
お互いに。
遠くても。
満足のいくプレイをして。
それで楽しめたらいい。
できたら勝ちたいけど。
それまでの過程も、楽しんでいけたらいい。
勝てなくても、価値があったと言えるぐらい。
「…ね、今日、泊まってく?」
「…明日も、朝から部活あるんですけどね」
「間に合うでしょ」
「…急に図に乗りましたね」
「あは、だって、黒子っちもよかったんでしょ?」
「……それは、そうですけど」
「ゆっくりしてって。今日ぐらい。オレにできることならするから」
「…キミも疲れてるんだから、そんなにしてくれなくていいです」
「優しいッスね」
「当たり前です」
ねぇ違う道だけど。
こうやって寄り添えあえるのは嬉しいね。
一緒にいると、そーゆーことも勿論したくなるけど。
同じくらいバスケもしたくなるんだ。
それがこんなにも幸せだって思うよ。
ああ、もっと強くなって。
胸が張れるくらい。
そして早く試合がしたい。
ぞくぞくするような、興奮とスリルに満ちた試合が、やりたい。
マジ黄瀬カッコいいですし、どうやって立て直したのかとか、ちゃんと、書いてやりたくて。
いつも妄想だけじゃ皆さんに見捨てられそうですし(笑)
黄瀬はちゃんとわかってると思うんですよ。
感覚で。
でもそれがまだまだあいまいで、言葉にできなくて、黒子がそれを言葉にしてくれて、やっと納得できたんじゃないかなぁとか思ってみます。
もたれあうんじゃなくて、ちゃんと自立してて、先に一歩進むのを、お互いに見守りあえるような、そんな関係だといいな。
黄瀬は素直だから。
そういうさわやかな関係が似合う気がするのです。
では、拍手お返事行きます。
おたふくさんこんにちはー^^
チームってほんと大変ですよね。
お互いに対して責任があるわけですし、自分だけが調子いいとかじゃ駄目だし。
何より笠松キャプテンのこととかありますしね。
そうやって周りのことをちゃんと見られるようになったっていうのは、大きな成長だと思うんですけどね。
チームで励ましあって、戦って、そういうのって、1人で戦って勝つよりもやっぱりうれしいんだと思います。
息が合わない時は本当に苦しいんですけどね…。
まあそんなこともなさそうなので、楽しい青春を送ってくれたらな、と思いますです^^
黒子はもう黄瀬とは一緒に戦っていないわけだけど、黄瀬の変化を、誰より評価して、喜んでくれたらいいなと思います。
そして少しだけ、自分がそこにいられないことを悔やんでいてもいいと思う。
自分で手を放して、気付と前に立ちはだかったけれど、やっぱり、大好きだった仲間だったのだから。
ホントに、皆がもう一度楽しくバスケできる日が来ることを、願ってやまないですね。
長々と失礼しました!
ではでは、またおいでください^^
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