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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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しつこく勝負を挑んでくる黄瀬をとことん叩きのめして、部室に戻ると、テツが寝ていた。





そういえば練習の途中で倒れて連行されてったっけ。
放置されているところを見ると、それほど悪くはないのだろう。
倒れるなんていつものことだったし、もうそれほど気にもならなくなった。

最初は、本気でこいつ練習に参加させてていいのかと思ったけれど。

あんま食べねーからなよっちいんだよ、と思いながら、なんとなく顔を覗き込む。

いつも無愛想な顔が、緩んで、子どものようだ。

ぺた、と頬に触れると、冷たかった。
汗をかいて冷えたんだろう。
こっちはまだ、燃えるような体温を抱えている。

それにしても滑らかな肌だ。
そこら辺のガキみたいな。
丁度オレ達の年はニキビとかできてる奴とかが多かったし、そうじゃない奴も男は筋張っていかつくなる。
黄瀬だって女子に言わせればカッコいいらしいがすっとした肌は筋張っていそうで、触りたいとは思はない。

でもこいつはそうじゃない。
綺麗な顔をしていると思った。
女子に人気が出るような顔ではないだろうが。

「テツ」

呼ぶと、身体が少し震えて、眼を開ける。

これだけ近ければ見逃すことはないなと思った。
他の誰とも違う目が、オレを写す。
ビー玉みたいだ。

「っ…!?近っ…!!」

テツが眼を見開いて慌てた声を上げて、それがあんまりいつもの冷淡な態度と違うものだから、おかしくて笑ってしまった。

こいつがここまで慌てるなんて、すげぇレアだ。
中々見られるもんじゃない。

笑いながら身体を離してやると、ものすごく嫌そうな顔で睨みつけてきた。
それも、笑いを誘ってどうしようもないのだが。
こいつは変なところでプライドが高いから、からかうと中々面白いのだ。

照れているのか、顔が赤くなっている。

「人が無防備に寝てる所をからかって楽しいですか」
「っくく…いや、オマエだから楽しい」

そう言うと、訳が分からない、というように眉を寄せられた。

ああ、ホントこいつはからかいがいがある。

「んな怒んなよ」
「キミが笑うからでしょう」
「だってオマエ慌てすぎ」
「…キミだって起きてすぐ誰かの顔があったら慌てますよ」

いつもの澄ました顔に戻って、言う。

まあその時はその時だ。
そもそも、オレにそんなことを試そうというやつに心当たりがない。

もうからかっても手ごたえがなさそうなので、手を組んで伸びをした。
程よい疲れだ。
帰って休みたいとも思うぐらいの。

「そろそろ帰るか。もう平気か?」
「はい。十分休みましたし」
「まあそーだな。だいぶ1on1してたしな」

本当はもうちょっと早く帰るつもりだったのだが。

「また、黄瀬君ですか」
「おう。ま、オレには敵わねーけど」
「その割には、楽しそうですけどね」

まあ、楽しいのは本当だ。
あいつはみるみる強くなる。
正直底が知れないし、どんなプレイにもすぐ合わせてくるのが、面白くて、楽しい。

それに本気でかかってくるのがいい。
緑間と赤司はポジションが違いすぎるし、紫原はやる気がなさ過ぎてつまらない。
テツはそもそも問題外だ。

今までにはなかった、高揚。

「アイツらまだ練習するみてーだから先帰ろうぜ。あー腹減った」
「…はい」

でも、組む分には、テツの上には立てないな。

そんなことを思いながら帰り支度をした。




テツほど完璧なパスを送ってくる奴は誰もいない。

黄瀬にだって到底真似できない。

試合で相手チームの奴らの間をかいくぐってきたボールを受け取る爽快感は相当なものだ。




コイツもオレと組んでいるときが一番力を発揮できているのは確かで。

オレ達は、最強のコンビだった。



黄瀬とテツとどっちをとるかと言われれば、後者だ。



ともにプレイするならば、テツ以上の相手がいるはずもない。





2人で、帰路につく。


きっと明日にはまた黄瀬とかさつきがなんで先に帰ったのかとか煩いだろう。

その様子がたやすく想像できる。






でもまあ、しょうがないだろう。




誰にも文句は言わせない。





オレたちの間に、誰かが入り込める隙間なんて、どこにも存在しないのだから。







 

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