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ので、拍手とキリ番機能は停止させてもらいました。今までコメントありがとうございました!嬉しかったです!
更新は予約してますので、これまで通りにちゃんといくと思います。
暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
(鬱シリーズ第4弾。鬱です、病んでます)
「ねえ、本当にもうダメなの」
黒子の首を片手で易々と掴んで、紫原は言う。
黒子の喉ほどもある、たくましい腕。
力を加えれば、その喉は片手でもあっさり折れるだろう。
「ボクは、キミの玩具じゃありません。キミの為に生きることはできないし、キミの為にできることもないです」
黒子はあくまで強気に言い返す。
それが紫原の怒りを買うとわかっていても。
「…そう」
「っ!や、め、」
「ねえ、死にたいの?黒ちんって、もっと賢いと思ってたけど」
思い通りにならないならば。
「…ボクは、嘘をつきたく、ないので」
「ふーん。じゃあ、オレに殺されてもいいんだ」
「どちらも…お断り、です」
「でも、死ぬよ。だって、殺すもん」
あからさまに殺意をむき出して。
逃げられる隙など欠片も存在しない。
「…キミは、おかしいです」
「うん。いーよ、別に。フツーなんてつまんないじゃん?」
「…っ…」
「だから黒ちんは面白いと思ったんだよね。だってさ、黒ちんも、全然フツーじゃないし」
力が強められて、黒子は、苦しさに眉を寄せる。
手は、緩まない。
「どうして…そんな尺度で、しか。物事を、図れないんです、か」
「知らないよ。考えたことないし」
「…じゃあ、考えて、ください」
「黒ちんってホント面白いよね…。こんな状況でお説教?」
「じゃあ、それ、で、満足して、ください」
「やだ」
交わされる会話はいつもと全く変わりないのに。
状況とあまりにも不釣合いで、頭の中が、麻痺していく感覚にとらわれた。
「…なんで、こんな…。もっと、うまく。やる、方法ある、でしょう」
「考えんの面倒だし。いーじゃん、わかりやすくて」
「それ、で。キミは、犯罪者、ですか」
「そーだね。でもそれもいーかもよ?だって何もしなくてもご飯あるしさ」
「…凄く、嫌な基準…」
黒子の声が、弱々しく落ちる。
限界が、近い証。
「そろそろ、キツくなってきた?」
「…っは……。離して、ください」
「じゃあ、オレのものになってよ」
「…無茶苦茶、です…」
「ならないなら、殺すよ。黒ちん細いから、すぐ、骨ごとイきそうだね」
さらに力が強まって、骨が、軋んだ。
「なんでオレのになってくれないの?」
「そんなに峰ちんとかが、大事なの」
喉の腱が強く張り、抗おうと脆弱な抵抗を見せる。
黒子にとっては痛みだけを増長させて。
「その為に死ぬって、馬鹿じゃない」
「ホント、馬鹿じゃないの、黒ちん」
黒子はもう、殆ど痛みを感じてはいなかったけれど。
「ヘンだよ。オレより。絶対。絶対ヘンだ」
「…どれだ、け。罵ったら、気が、すむんですか…」
「すまないよ。全然」
紫原は、即座に返す。
黒子には、もう、返す言葉がない。
「じゃあ、死ぬ?」
「…ボクは、死にたくない、です」
「あっそう。でも、殺すけど」
「……聞きなれた、言い回し、です、ね…」
「黒ちん、すごいヨユーだね」
「そうでも、ない、ですけど…」
何度、バスケのことで同じやり取りをしただろうか。
それが不思議と遠い昔のように思えた。
ずっと、ここで、交わらない論争を、苦痛の中、続けているような幻想に、囚われている。
「…あーあ。オレ、黒ちんのこと、マジで好きだったんだけど」
「…マジで好き、な、相手に…こういうことは、しちゃ、ダメです」
「遅いよ」
「…まだ、間に合いませんか」
「…間に合わない。もー、決めちゃったし」
「…それは、残念、です」
最後の負け惜しみに笑うと、紫原も、笑って返した。
まるで何でもないことのように。
「うん。元気でね」
「…それ、これから殺、す、相手に、言う言葉、じゃ、ない、です」
「そっか。じゃー、バイバイ」
「…さようなら」
多分原作を読んでもそうですよね。
大きな子供。
愛することを知らないで。
「でかい月だな」っていう本があります。
水森サトリという方の。
それの登場人物の子が、大事な大事なオモチャを壊して、これで、もう終わりは来ないって言うんです。
最悪な結末だけど、本人にはそれ以外の選択肢はないんだと思うと、泣きたくなります。
主人公の子がバスケを好きなので(あんまりそういうシーンはないですが)、読んでみたらいいのでは、なんて紹介してみたり。
ここから拍手お返事です!
コウさんいらっしゃいませー^^
紫原は判断基準が凄く幼いというか、単純なイメージです。
単純な行動を周りから諌められずに育って、理不尽な理屈を力で押しつけている。
怒らせたら駄目なタイプですね。
ほんと、下手に近づかないことをお勧めしたいぐらい。
黒子は駄目なことは駄目だと諌める人なので、紫原にとっては本来鬱陶しいんだと思うんです。
人間的に嫌いじゃないから、黒子が部をわきまえているから、普通に付き合えたんじゃなかなと。
紫原は無自覚に、黒子は意識して、近づきすぎないようにしてるんだと思います。
本当はバスケのことで話が合わないどころではなくて。
今回は紫原が気が付いちゃってアウトかな。
黒子も最初はうまくかわすけど、逃げられなくなっちゃった。
黒子が近づきすぎたら険悪になって顔を合わすたびに憎まれ口をたたき合うとか…?
…これで話が書けそうな気もします(笑)
お疲れ様ですー(汗)
明日でやっと終わりですね、しっかり羽を伸ばしちゃってください^^
ではでは!
パス設定してないので直せませんでした…
恥ずかしい…
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