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黒子のバスケの2次創作ブログ。 キセキ中心の黒子受け雑食(黒桃有)で文章書いてます。お勧め→◇
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暫く連絡は取れなくなりますが、これからも、よろしくしてくれたらうれしいです。
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すれ違いを積み重ねている。

部活に来いと、バスケをちゃんとしろという黒子の主張と、何をしても、無駄だと、やる気すらなくした青峰の主張。
ただいがみ合って、ぶつかり合って、どちらかが折れたり、どちらも折れなかったり、何度も、何度も繰り返した。
いい加減別れたほうがすっきりするぐらいに。
 



それでも情がある。

一度限りなく近づいた関係は、惰性で、ただ続いていた。
もう心の触れ合いなんかなくて。
どちらも不満だらけの関わりでしかなかったけれど。

それでも繋がっていられればまだましだったのだろうか。
別れを決定的にしてしまうよりは、幸せでいられたのだろうか。
いつかわかりあえたのだろうか。



帝光の独壇場の都大会が終わり。
全中を控えた、夏休みの練習の、追い込みの、後。

「もう、終わりにしましょう」

黒子が、言った。

話がしたいと、切り出したのは黒子だった。
その態度から、嫌な話が来ることはわかっていたから、青峰は渋った。

それでも黒子が引かなかったので、仕方なく家に上げて。
並んで座るのを黒子が拒否して、向かい合って。
俯いて、絞り出した言葉がそれだった。

青峰は、眼を見開いて、止まる。
言葉も行動も、とっさに浮かばない。
何を終わりにするのか、なんて。
聞くまでもなかった。
それぐらい2人は共にいた。
長い時間を過ごしてきた。
わかりたくなくてもわかってしまうぐらいには。

沈黙が、落ちる。
なんて気まずい時間。
もう誤魔化せない。

触れて、求めて。
ただ時間を費やすことがもうできない。
決定的にしようと、言われている。
もう誤魔化すなと。
向き合えと。

「…んでだ」

声がかすれる。
咥内が渇いている。

「何でだ、テツ」

名を呼ばれた瞬間、微かに、黒子の体が揺らぐ。

「…青峰君には、もう、ボクは必要ないですから」
「勝手に、決めんな」
「ボクがいて何ができますか」

「できることなんかなにもない。役に立てないなら、傍にいる意味なんてないじゃないですか」

青峰の返事を待たずに、畳み掛けるように、続ける。

「青峰君だってボクの存在が鬱陶しいんじゃないんですか」

「ボクらの意見はどうやったって噛み合わない。なら、一緒にいても仕方ないのに」

「キミが一人だって平気だっていうならボクの存在なんかどこにもいらないじゃないですか!!」

思いきり腕を引かれる。
ぶつかった愛しい人の胸を、黒子は突き返そうと嫌がった。

今まで何度も抱き寄せられたその腕の中を。
本気で拒絶して、叩く。

「やめて!!」

暴れないよう腕を掴んで押さえ込んで、押し倒した。
それでも黒子は青峰の方を見ようとはしなかったし、大人しくしようとする気配もなかった。

青峰はまた、考える。

自分に他人は必要なくて。
1人で生きていくことができて。
もう何も必要なんてない。

だったらどうして黒子が傍にいる必要があるのか。

説明なんてできない。
わからない。

じゃあいらないのか。
必要ないのか。
傍にいることに意味なんかないのか。

そうだと、答えが出てしまう。
だっていらない。


もういらない。

誰といても楽しくなんかない。
性欲処理の為に引き留めるのか。

そんなの違う。
違う。


そんなことのために一緒にいるんじゃなかった。


じゃあもう理由は全部なくなってしまっている。
何にも、意味なんてない。
不自然だ。

身体から力が抜ける。


黒子が離れた。
そのまま荷物を取って立ち上がる。
出口まで走って、止まって、ただ、口にした。

背を向けたまま。


「さようなら」


黒子の声はかすかに震えていた。

青峰はそれに気付かない。
青峰も黒子の方を見なかった。

黒子はふらふらと、魂を失った抜け殻のようにそこを出て行く。

青峰は地面を見ている。
これが正しいはずだった。

正しい選択だ。

間違っていない。

だってそうなんだから。


お互いもう必要としてなんかいないんだから。


それなのに、この感情はなんだろう。
どうして、本当に1人になったなんて、思うのだろう。


もう届かない。
もう触れない。
会えても、繋がれない。


最初から1人だったはずなのに。


ただ静かだった。
さようならと、告げた最後の声が、繰り返し、頭の中で響いた。
うるさくて、消してしまいたくて、振り払いたかったけれど、ただ、動けなくて。

呆然と、そのまま、固まる。

どうしてだ。
どうして今更。
こんなこと。


オレはずっと一人だったはずなのに。














青峰の家を駆け抜けるように出て、黒子は、塀に凭れ掛かって、顔を、覆った。

どうしようもなく未練を感じている自分を殺してやりたかった。
もう無理だと見限ったのは自分だったのに。

言った瞬間から後悔しているなんて馬鹿げている。

これでよかったんだ。

「…これで、よかったんだ」

呟く。
言い聞かせるように。

どうか納得して。
涙なんて流すな。
自分で決めたんだ。

だってもうわかりあえなかった。
一緒にいても限りなく遠かった。

それでも好きだった。
どうしてかなんて、口には決してできないけれど。

共にプレイして、笑いあって、触れ合って、傍にいた。
誰よりも長く。


いつも皆の外で遠巻きに外れていた自分が、初めて触れ合えた人だった。


思い出すたびに、胸が、苦しい。
考えたくないと思えば思うほど、思い出す。


変わらないでほしかった。

そうすれば、ずっと一緒にいられただろうか?


そんな意味のないことを、考える。
あるはずのないことを考える。

もうありえないことを考えた。






身体は、動かなくて。

それでもここにいるわけにはいかなかったから、歩いた。

どこにも行ける場所なんかなかったけど、歩いた。







光差す昼間の午後なのに。


黒子の光はもうどこにもなかった。





















++++

本気でいこうと思って、別れ話、書きました。

今日からしばらく、崩壊前スペシャルでいきます。
5日ほど。鬱な話嫌いな人は、ごめんなさい。

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